ただし,そのような方は課程博士よりも 論文博士 のほうが向いています. 大学にもよりますが,一般的に論文博士は論文が2報程度あり,研究員などの業 務経験があればもらうことができるためです.特に 医学研究科の論文博士は簡単医とれる場合が多い です. 最後に, 最先端の技術を習得したい人 もあまり研究者には向きません. また,最先端の技術を駆使して働きたいと思っている人ですね. さらにいうと, 「最先端の技術に取り組んでいる自分」 に酔っている人です. 研究というのは,かならずしも最先端の技術は使わないかもしれないですし,教えてくれる人もいません. 研究課題によっては 「枯れた技術」 を使う場合もあります. 最先端の技術を追求したい場合は,「最先端のベンチャー企業」が適しています. あるいは外資系の情報系企業(Google, Microsoft)などです. このようなタイプの方は,そういった企業を目指した方が良いと思います. 研究室の選び方 今後,研究を開始される学生さんに少しアドバイスしておきます. あくまで情報系の研究に限った話ですが,最先端の研究をしている研究室に入ったからといって自分が最先端の結果を残せるとは限りません. そのような研究室はすでにノウハウが蓄積されており, スタープレイヤーも確定している 場合が多いです. 結果的にスター達の手伝いをさせられて終わりという場合もあります. 「寄らば大樹」という人には良いですが自分の個性を出した研究をしたいといった場合には向いていません. ここから少し雑談をしたいと思います. 研究者に向いていない人の特徴 | ペシブログ. 私が現在在籍している研究室は,教員のみなさんは基本的にほとんど誰も指導しません. 研究ミーティングでは学生に対して「あれがだめ」「これがだめ」と言われますが,教員達から明確な方向性とかは示されません. だからといって,まわりから批判されて簡単に引き下がるようでは研究者として「だめ」です. 周りの人たちは,野球で例えると 「観客」 だと思ってください. これが コツ です. 「観客」はプロ野球選手に好きなことを言います.やじをとばします. 確かに,彼らはたまに正論を言います.でも,球場でプレイすることはできません. なぜなら,観客のおっさん,じいさんは 野球の実力がない ためです. 例えば,巨人軍の坂本選手に「 もっと左足を踏み込んだら外角も打てる!
最近は、あまり進まない実験、博士課程同期のハイレベルな発表、さらには教授とのミスコミュニケーションも重なり、メンタルが良くない方向に向かっていました。 この隙を待っていたかのように、決まって頭をよぎるのがこの言葉。。。 「俺って、研究者に向いてないんじゃね?」 筆頭著者としての論文がない人(僕です)や、自分が理想としている研究者像とのギャップを感じている人は、 「自分は研究に向いていないのではないか?」 と、漠然とした疑問を抱いていませんか。 一方で、大学院在学中にファーストオーサーで論文をバンバン掲載、30代前半でNature, Science, Cellに投稿し 、 彗星の如く若手PIに昇進する「研究者に向いている人たち」もいます。 そんな研究に向いている 輝かしい 人たちを脇目に、 僕は その世界への入り口をあたふたと探し続けているような感覚です。 「研究に向いてない」という思いが頭をよぎったときは、 「研究に対する思い」や「研究者の向き不向きに関する疑問」を自分の中で整理してみる良い機会 かもしれません。 その思いは弱音なのか? 心の叫びなのか?
ブログ記事 2, 524 件
医師の船曳美也子です。 OHSS予防に「ドーパミン受容体刺激作用薬」の「カルベゴリン」を使用することを前回のブログで紹介しました。 カルベゴリン(ドーパミン作動薬)がOHSS対策に有効なのは、ドーパミンがVEGFの作用を抑制しているため(ドーパミンがVEGF-VEGFRカスケードを阻害している)でしたね。 つまり、視床下部のドーパミンが少ないとOHSSになりやすい。 ところで、PCOSは視床下部でドーパミン作動性が低いことがわかっています。 ですから、PCOSはOHSSになりやすい。 視床下部のドーパミン分泌が低くなりますと、高プロラクチン血症になりますが、高プロラクチン血症はOHSSになりやすいか?というと、そうでもなく、高プロラクチン血症がLHの分泌を抑制するため、OHSSは抑制的になりそうです(*1)。 では、PCOSと高プロラクチン血症の間には病態生理的関係があるのかないのか? 2010年の台北の論文では、それぞれLH分泌のパタンが異なるから全く違う病態であるとし(*2)、2011年のフランスの論文では、高プロラクチン血症はLH分泌を抑制することで内在するPCOSをマスクするものである(*3)、と述べています。 PROLとHPRLの関係は、まだミステリーのようです。 *1 Prolactin's role in the occurance of the ovarian hyperstimulation syndrome Journal of Experimental Medical & Surgical Researh 2/2010 p77-83 *2 Polycystic ovary syndrome or hyperprolactinaemia: a study of mild hyperprolactinaemia Gynecological Endocrinology, Janualy 2011;27(1):55-62 *3 Physiopathological link between polycycstic ovary syndrome and hyperprolactinemia:myth or reality? Gyneclo Obstet Fertil 2011 Mar;39(3):141-5.
不妊ケアで受診された27歳Uさまより出産のご報告 27歳(当時)女性、不妊ケアにて当院へ受診されたUさま。 クリニックでのタイミング療法に加え、当院に受診され、その後体外受精をトライ。1回の採卵、2回目の胚移植にて無事妊娠し、X年7月に無事出産された旨、ご報告頂きました!