みなさんは家事の合間や食後の休息タイムに……ついついスマホを手にとってしまうこと、ありませんか? 先日、二児の母である筆者がスマホでその日の天気を調べていると、3歳の上の子が一言。「 ママ、いつも何してるの?
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前回の「炭水化物の基礎知識【その①】」では、 『炭水化物』『糖質』『糖類』の栄養学上の違いについて説明をしました。 ではなぜ、このような様々な呼び方が食品の表示などに使われているのでしょう 今回は、『炭水化物』『糖質』『糖類』に関する食品表示の違いについてご紹介いたします。 ●栄養成分表示って炭水化物や糖質の表示に対して、何か決まりはあるの 商品に栄養成分を表示する場合には、国が定める「栄養表示基準」をもとにしますが、 栄養成分表示で、『炭水化物』か『糖質』のどちらを表示するかは、基本的にはその商品を販売している会社が決めています。 通常、良く見かける栄養成分表示では、『炭水化物(g)』で記載されることが多く、皆さんもよく目にされていると思います。 食品に表示を行う際に栄養表示基準で定義される『炭水化物(製品100g中)』は、 【 炭水化物(g) = 100g - ( 水分 + たんぱく質 + 脂質 + 灰分 )】 とされ、表示上は、上記の()内のいずれにも分類されないものは炭水化物と計算されます。 そのため、『炭水化物』は 食物繊維も含まれたもの として算出され、表示されています!!
糖質制限ダイエットと炭水化物抜きダイエットは、同じように考えられていますが、厳密には全く同じという訳ではありません。ここでは、糖質と炭水化物の違いについて見てみましょう。 糖質と炭水化物の定義 炭水化物から、セルロースなど人間の身体では消化することのできない食物繊維を除いたものが糖質です。つまり、含まれる食物繊維が非常に少なければ、炭水化物量がほぼ糖質量といえます。栄養表示で、炭水化物を糖質や食物繊維と区別して表示している食品なども最近増えてきました。 ここを区別する重要性は、糖質の摂りすぎは肥満・体重増加の原因となるのみならず、血糖値の乱高下を来たし、糖尿病の発症や増悪に関わり、動脈硬化や心血管疾患を引き起こすリスクになります。一方、食物繊維にはそういった危険性はないというまったく異なる性質を持っているからです。 糖質制限ダイエットと炭水化物ダイエットの違いは?
実は糖分には明確な定義があるわけではないのです。糖分とは、言うなれば"甘い物全般"ということなのかもしれませんね。実際、糖分と聞いて、砂糖など甘い物をイメージする人は大勢いると思います。ただ、「糖分を控えてください」と言われた際は、甘い物だけでなく糖質を指していると考えた方が良さそうです。 気になる糖に関する表示について 世の中には「糖質ゼロ」「シュガーレス」など、糖に関する表示が付いている商品がたくさんあると思います。ここからはそれらの商品の違いについてご説明したいと思います。 糖質ゼロ 食品100g(飲料100ml)あたりに含まれる糖質が0. 5g未満の商品は「糖質ゼロ」と謳うことができます。ゼロと聞いて糖質が全く含まれていないと思い込んでいた人もいるかもしれませんが、多少の糖質が含まれていても糖質ゼロと表記することができるのです。 100g(100mg)あたり0. 5g未満ですから、それほど気にする必要はないかもしれませんが、糖質ゼロでもわずかな糖質が含まれているということは頭に入れておきたいですね。 糖質オフ 「糖質オフ」と記載されている商品もありますが、こちらは食品100gあたりの糖質が5g以下、飲料だと100mlあたり糖質が2. 5g以下の商品のことを指しています。糖質オフの他にも、「低糖質」「糖質ひかえめ」などと表記することが許されているそうです。 また、糖質オフ商品の中には、「糖質○%OFF」といったものもありますが、これらには「当社○○に比べて…」などの注釈がついているはずです。このように表示することが許されるのは、比較対象商品があり、さらに食品100gあたり糖質5g以下、飲料100mlあたり糖質2. 5g以下の基準を満たす商品なのです。 糖類ゼロ 「糖類ゼロ」とは、食品100g(飲料100ml)あたりに含まれる糖類が0. 5g未満の商品のことです。こういった商品は注意が必要。糖類(単糖類+二糖類)は控えめですが、それ以外の糖質が含まれている可能性があるのです。 シュガーレス・ノンシュガー・無糖 ガムなどの記載されていることの多い「シュガーレス」「ノンシュガー」、また飲料に記載されていることの多い「無糖」。これらはどんな商品なのでしょうか? これは食品100g、飲料100mlあたり0. 炭水化物の基礎知識【その①】炭水化物・糖質・糖類の違い. 5g未満の糖類が含まれている商品を指しています。要するに糖類ゼロと同じ扱いということですね。砂糖などはほとんど使用されていませんが、糖アルコールのキシリトールやエリスリトール、合成甘味料などが含まれている可能性があるのです。 血糖値を上げにくいと言われる糖質は?
今回覚えてほしいところは以下です。 ・炭水化物は炭素と水がくっついたものの総称 ・炭水化物の中で、ヒトの身体で消化できるものを糖質、できないものを食物繊維という ・炭水化物量は、糖質量+食物繊維量で表される。 ・炭水化物の中で、エネルギーとして数えるのは「糖質」のみ 糖質と炭水化物の違いについては、意外と知らない人が多いのではないでしょうか? ただ、食品の成分表示にも記載されているように、普段の生活でも触れる機会があるので、今回の内容は結構重要だと思っています。 今回は、糖質と食物繊維の違いにも触れましたが、アスリートの皆さんはエネルギー源になる「糖質」の詳細が気になりますよね? そこで次回はブドウ糖や砂糖、マルトデキストリンといった、糖質の種類について解説します。 トライアスリート管理栄養士 TD 参考文献 ・日本人の食事摂取基準2020年版 ・江頭裕嘉合・他(2012)『「栄養管理と生命科学シリーズ」基礎栄養の化学』理工図書