No. 3609 (2020年6月15日号) 8頁 短期消滅時効の廃止も形式上の貸倒れは従来通り 「税務上の貸倒損失」の定義を教えてください。また、実務で貸倒損失を計上する際の留意点も併せて教えてください。 法人税法において、貸倒損失を計上する「貸倒れの事実が生じた場合」とは、具体的には、次のような場合をいいます。 ① 法律の規定により金銭債権が切り捨てられた場合(法律上の貸倒れ) ② 金銭債権の全額が回収不能となった場合(事実上の貸倒れ) ③ 一定期間取引停止後弁済がない場合等(形式上の貸倒れ) 貸倒れの事実によって、損金に算入される時期や要件が異なるため点に留意しなければなりません。 1.
税務上の貸倒引当金 1. 適用法人 (1) 中小企業(資本金1億円以下)、又は資本若しくは出資を有しない普通法人。 但し資本金の額が5億円以上の法人又は相互会社等の大法人による完全支配関係のある 普通法人は除く (2) 銀行等 (3) リース債権に関し売買があったものとされる場合の金銭債権等を有する内国法人 (注)平成23年の税制改正・・・大法人の貸倒引当金の廃止 H27. 3. 31までの開始事業年につき経過措置がある。 法人の区分 対象債権 ①資本金1億円以下の法人(③を除く) すべての金銭債権 ②資本金1億超の法人 ③中小法人のうち資本金 5億円以上の大法人の100%子会社 銀行・保険会社等 上記(3)の法人 一定の金銭債権 上記以外の法人 × 2.
答え 475, 000円 債権:500, 000 + 1, 200, 000=1, 700, 000円 債務:750, 000円 ←これは実質的に債権と認めらない金額 として債権額から控除します。 結果:1, 700, 000? 750, 000 =950, 000円 950, 000×50%=475, 000円 ここでのポイントは、債権の50%ではなく、債務を除いた純粋な 債権額の50%が貸倒引当金に計上できる金額になります。 また、この適用を受けるにあたっては、会計上も 貸倒引当金繰入 475, 000 / 貸倒引当金 475, 000 という仕訳を計上している必要があります。 これをしないと、税務上、損金に計上できないということも ポイントです。 このケースは、実務でも使うケースが多いです。 このケースを別表に記載した場合の記載例を下記に示します。 図2参照 → <4号:外国の回収不能公的債権> 外国の政府や中央銀行・地方公共団体に対する金銭債権で回収不能なもの。 長期にわたる債務の履行遅滞により、その経済的な価値が著しく減少し、 かつ、その弁済を受けることが著しく困難であると認められる事由が 生じている場合には、その金銭債権の額の50%相当額を損金経理により 損金算入できます。 この4号は、条文にあるため記載しましたが、実際にこのケースは 非常にまれな気がします。 個別の貸倒引当金については以上です。 次回は、一括の貸倒引当金についてみていきます。 無料メール講座
実績繰入率による場合 事業年度末の一般売掛債権等の合計額×実績繰入率 2. 法定繰入率による場合(資本金1億円以下の中小企業等の特例) (事業年度末の一般売掛債権等の合計額—実質的に債権と見られない額) ×法定繰入率 *実質的に債権と見られない額=債権と相殺可能な債務の額 《法定繰入率》 《債権の区分と繰入限度額》 「中小企業の会計に関する指針」(PDFファイル)を参照 3. 貸倒引当金の洗替え 税務上貸倒引当金の繰入額は、翌期に洗い替えして全額を益金にしなければならない。 貸倒引当金などの引当金は、繰入と取崩しを総額で経理することが原則 繰入と取崩しの差額を益金又は損金として経理している場合には、確定申告書に添付する明細書でその旨を明らかにしているならば、相殺前の金額により繰入及び取崩しがあったものとされる。 4.
貸倒引当金制度の適用法人 平成23年度の税制改正で、貸倒引当金制度の適用法人が大幅に縮減され、大法人では金融保険業等営む法人以外は適用できなくなりました。 貸倒引当金制度を適用できる法人は下記の通りとなります。 中小法人等 銀行 保険会社 (2)または(3)に準ずる一定の法人 金融に関する取引に係る金銭債権を有する一定の法人 *対象債権が一定の金銭債権限定〔(1)から(4)の法人を除く)〕 2.
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5パーセント)と大幅に落ち込み、過去最低を記録。今年度も依然として厳しい状況が続いているが、両空港が再び多くの海外旅行客で賑わう頃には、より快適に空の旅を楽しめるシステムが整っていることになる。 (藤原 広栄)
この記事は会員限定です 2021年6月30日 19:51 [有料会員限定] 日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 成田国際空港会社(NAA)は、保安検査場の荷物検査で利用する検査トレーの消毒・殺菌機器を導入する。1. 2億円をかけ、2021年3月までに計62台を設置。新型コロナウイルス下でも感染の不安なく国内外の旅客が空港を利用できるようにする。 機器は「UVモジュール」と呼ばれる装置で、ライトを数秒間照射するとトレーの両面に付着したウイルスをほぼ死滅させ... この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。 残り168文字 すべての記事が読み放題 有料会員が初回1カ月無料 日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 関連トピック トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。 千葉 関東