製作:今日のあすかショー製作委員会
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常位胎盤早期剥離は産科の超緊急疾患。しかし症状や検査データがはっきりせず、診断に苦慮することが多いんです。どんな妊婦さんでも発症するリスクのある本疾患は、まずは疑い受診することが大切。産婦人科医である筆者が解説します。... 基本的には早めにお腹の中から赤ちゃんを出してあげなければなりません。 診断から分娩まで、与えられる猶予は1日〜1週間程度であることが多いです。 分娩方法は、経腟分娩が多いですが、場合によっては帝王切開での分娩になることもあります。 子宮口が開いていなければラミナリアなどによる頚管拡張から行います。 分娩誘発・陣痛促進が必要な分娩 分娩誘発って?陣痛促進って?痛いイメージがあるけど、他にどんなリスクがあるの?どういう症例に使われるの?そんな疑問に産婦人科医が答えます。誘発・促進はどんな妊婦さんにも関わりうる処置です。... 患者さんの希望に応じて無痛分娩を選択することもあります。 子宮内胎児死亡の場合は赤ちゃんへのリスクは考慮しなくて良いので、普段よりも積極的に無痛分娩を推奨する産婦人科医も多いのではないかと思います。 5. 分娩後の検査 赤ちゃんが亡くなってしまった原因を調べるため、胎盤は病理検査に提出します。常位胎盤早期剥離を疑う所見や感染徴候がなかったかを確かめるためです。肉眼的な異常がないかも調べます。 患者さんの希望に応じて、染色体検査や病理解剖を行うこともあります。 あとは血液検査です。どこまで調べるかは妊婦さんの意思にもよりますが、例えば 不規則抗体スクリーニング検査 抗リン脂質抗体症候群に関する抗体検査 母子感染症(TORCH症候群)などに関する検査 血液凝固系検査 糖尿病や甲状腺疾患の検査 母児間輸血に関する検査 などは対象になります。 次にも影響するものなのか、今回だけのものなのかを区分することができれば、次回の妊娠分娩管理に活かすことができます。 6. いち産婦人科医からのメッセージ 最後に、子宮内胎児死亡を数例経験してきた身として、伝えたいことを残しておきます。 辛い時は読まなくても大丈夫。もしいつか振り返る余裕ができたら、何か言っている人がいたな、なんて思い出してもらえると良いなと思います。 1.
母親とおなかの中の赤ちゃんの血液型が異なることで、慎重な管理を必要とするケースがあります。ここでは、Rh式血液型不適合妊娠について詳しく解説していきます。 血液型について 血液型の分類に関してABO式やRh式など、みなさん聞いたことがあるのではないでしょうか? そもそも血液型とは何でしょう。 血液型とは一般には赤血球の型を指し、赤血球の表面にある抗原という物質によって決まります。ABO式血液型では、A型、B型、O型、AB型の4つに分けられ、A型にはA抗原、B型にはB抗原、AB型にはAとBの両方の抗原がありますが、O型にはどちらの抗原もありません。 Rh式血液型は、赤血球上に存在するC、c、D、E、eという5つの抗原によって識別される血液型を言います。一般的にRh式血液型でいう陽性(+)と陰性(−)は、D抗原の有無のことを指し、D抗原がある場合をRh(+)、ない場合をRh(−)で表します。 一般的に知られているABO式血液型、Rh式血液型の他にもMNS式、P式など多くの血液型が存在しています。ABO式やRh式以外の血液型は、医学的に問題となることが稀なので、日本ではあまり知られていません。 血液型不適合妊娠とは?
ABO式血液型不適合妊娠は、母親がO型で、おなかの中の赤ちゃんがA型、あるいはB型の場合に起こることがあります。赤ちゃんの血液型がA型となるのは、パートナーの血液型がA型・AB型、赤ちゃんの血液型がB型となるのは、パートナーの血液型がB型・AB型となります。また、A型の母親がB型の赤ちゃんを、B型の母親がA型の赤ちゃんを妊娠したときにも起こることがあります。 しかし、ABO式血液型不適合妊娠はRh式不適合妊娠と異なり、発生はまれであり、胎児貧血の程度は軽く、ほとんどが無症状で経過します。また、生まれた赤ちゃんが高ビリルビン血症になった場合でも、光線療法で治療が可能です。そのため、妊娠中からの厳重な管理や免疫グロブリンの投与は不要です。ABO式血液型では、胎盤を通過しやすい抗体ができることがあまりないからです。 まとめ 日本人ではRh(-)の人は0. 5%程度ですが、血液型不適合妊娠のなかでもRh式血液型不適合妊娠の頻度は高く、おなかの中の赤ちゃんに大きな影響を及ぼす恐れがあるため、きちんと経過観察をしていく必要があります。妊娠するまでは自分のABO式血液型は知っていても、Rh式までは知らなかった、意識していなかったという方もいらっしゃるかもしれませんが、妊娠初期には必ず血液型の検査をしているので、あらためて検査結果を確認してみましょう。検査の結果、Rh(-)だったからといって、必ず赤ちゃんに影響が及ぶというわけではありません。きちんと健診を受け、異常の早期発見ができるようにしていきましょう。 またRh(-)の女性では、妊娠初期の流産、異所性妊娠、人工妊娠中絶などの後でも抗D免疫グロブリンを受けることが必要ですから、初診の段階で血液型を告げましょう。血液型がわからない場合は検査を早めにしてもらうことが必要でしょう。 <参考>・産婦人科診療ガイドライン産科編2017・日本産婦人科学会 4. Rhガイドライン・病気がみえるvol. 10 メディックメディカ ※2021年3月22日 内容の誤りを訂正