血液中のヘリコバクター・ピロリ抗体の有無や、その量を調べます。陽性(+)と判定された場合、当クリニック外来にて、ピロリ菌の除菌治療もできます。 基準値と判定 基準値 高値の場合 (-)または10. 0U/ml未満 胃にピロリ菌が居るときに陽性(+)となります。 ピロリ菌とは? ピロリ菌は胃の粘膜を好んで住みつく細菌です。ピロリ菌の感染が胃潰瘍・胃がん・十二指腸潰瘍の原因になっているということが、近年明らかになってきています。 『要受診』『要精密検査』と 診断された方へ 対象となった検査項目について、自己判断や放置をせずに、速やかに医療機関を受診し、専門医による診断や検査結果に基づいてご自身の健康の再確認をしていただくことが大切です。 当クリニックでは、健診後のフォローアップを、外来診療でお受けしています。 生活習慣の改善のため、医師との連携のもと、保健師・管理栄養士による指導を実施しております。(セントラルグループにて健診を受診された方は、無料でお受けいただくことができます)
ピロリ菌に感染した人のごく一部が、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、慢性胃炎になり、胃がん、悪性リンパ腫(MALTリンパ腫) などになるといわれています。 最近は、 健康診断 で ピロリ菌の抗体検査 を行っている場合があり、ピロリ菌抗体が陽性だと大変心配する方がいます。 ピロリ菌に感染することイコールがんになることではなく 、日本人は非常に沢山の人が感染していて、 その一部が、がんに移行するのです。 心配しすぎることはありません。図2で示したように 60歳以上では80%の人 がピロリ菌に感染していますが、皆さんお元気ですよね。 ピロリ菌に感染するとなぜ病気になるの? 胃の中は胃酸のため強い酸性になっていて、普通の細菌は生きていけませんが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素をだして、胃の中の尿素を分解してアンモニア(アルカリ性)のバリアを作り、胃酸から身を守っています。 このアンモニアなどによって直接胃の粘膜が傷つけられたり、ピロリ菌から胃を守ろうとする免疫反応により胃の粘膜に炎症が起こります。炎症を起こした胃の粘膜細胞は徐々に萎縮していきます。こうしてピロリ菌に感染している状態が長くつづくことで、この萎縮した粘膜細胞が発がん性を有したり、胃酸に負けて潰瘍を起こしたり、さまざまな病気を引き起こすのです。 胃・十二指腸潰瘍 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者さんの約90%がピロリ菌に感染しています。 ピロリ菌は胃の粘膜を傷つけて胃・十二指腸潰瘍を起こりやすくしたり、繰り返し再発を起こしやすくしているのです。 ※胃・十二指腸潰瘍の原因はピロリ菌だけではありません。 腰痛などで処方される痛み止め 脳梗塞や狭心症・心筋梗塞、不整脈の治療薬として処方されるアスピリン ストレス、飲酒、タバコなど も原因となります。 慢性胃炎と胃がん ピロリ菌により、胃の粘膜が痛んだ状態が続くと、胃の粘膜は萎縮し、萎縮性胃炎という状態になります。この慢性胃炎を ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎 と呼び、胃がんの原因となるといわれています。 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎では10年間で 2. 9% の人が胃がんになったという報告があります (図5)。 また、胃がんになった人が、ピロリ菌を除菌すると、新しい胃がんが発生する確率を減らすことができる可能性があります。早期胃がんの治療後にピロリ菌を除菌した患者さんは、除菌をしなかった患者さんと比べ、3年以内に新しい胃がんが発生した人が約3分の1だったと報告されています(図6)。 除菌後の胃は、萎縮の進行は止まり、徐々に改善していきますが、すぐにきれいになるわけではありません。かなり長期にわたって、萎縮性胃炎の状態が続きます。胃がんのリスクは軽減はしますが、依然、続いていきます。胃カメラによる年1回くらいの定期的な健診が必要です。 ピロリ菌はどうやって調べるの?
基準値 異常なし この検査で疑われる病気 食道・胃・十二指腸の 胃・十二指腸の潰瘍 胃がん 等 胃粘膜の萎縮や胃がんの発症に関係しているといわれるピロリ菌を調べます。採血や便、尿、呼気などで調べるほか、内視鏡で一部胃の粘膜を採取して調べる方法もあります。 よくある質問 抗体検査は(+)なのに、内視鏡の培養検査は陰性(-)でした。どうすればよいですか? ピロリ菌培養検査は内視鏡検査時にピロリ菌がいると考えられる箇所を採取し、培養します。したがって、陰性(-)であっても胃のすべてにピロリ菌がいないとは言い切れません。呼気検査や便中抗原検査など、さらに精度の高い検査での確認が必要です。 ※抗体検査は(-)なのに、内視鏡の培養検査は(+)の場合は、ピロリ菌感染があると考えられますので、ピロリ菌除菌を行いましょう。 ピロリ菌を除菌したのに抗体検査で(+)になりました。どうすればよいですか? まずは、除菌した後に効果判定(呼気検査や便検査)を行ったか思い出して下さい。 効果判定を行っていない、または思い出せない方 除菌がうまくいっていない可能性を否定できませんので、呼気検査などで確認しましょう。 効果判定を行って除菌が出来たことを確認した方 除菌が成功していても数値が高く(抗体検査陽性)出る場合があります。 基本的には心配いりませんが、気になる場合は呼気検査で確認してもよいでしょう。 ※除菌をした方は年に1度の内視鏡検査が必要です。
「ピロリ菌陽性」と診断された場合、どのような治療を行うのでしょうか。 市原さん「ピロリ菌の感染が判明したら、基本的には除菌治療を行います。ただし、除菌治療の前に、胃カメラ検査で先述の萎縮性胃炎にかかっていることを確認しなければ、健康保険が適用されません。そのため、血液検査や便検査などでピロリ菌への感染が判明した場合、胃カメラ検査は必須です。なお、バリウム検査で胃潰瘍と診断されたときも除菌治療に健康保険が適用されます。 除菌治療は朝と夜の2回、抗生物質と胃薬を同時に飲みます。これを1週間継続します。薬を飲んでいる間は飲酒を控えた方が除菌率が上がります。一般的に、この除菌方法で9割以上の人が除菌に成功します。薬を飲み切って1カ月が経過したら、除菌に成功したかどうかの確認のため、尿素呼気試験をします。除菌に失敗した場合、薬の内容を変更した2次除菌用の薬のセットが処方されるので、それを1週間飲み続けます。1回目同様、薬を飲み切ってから1カ月後に再度、尿素呼気試験を行います」 Q. 以前、胃カメラ検査を受けたときは「陰性」と診断されたのに、その後の健診で「陽性」と診断されることもあるようです。その場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。 市原さん「検査の種類によっては、ピロリ菌に感染しているのに『陰性』と診断されてしまうことがあります。これを『偽陰性』といいます。例えば、胃カメラの検査のとき、病理検査のように胃の組織を検査してピロリ菌の有無を調べる方法だった場合、組織を取った部位によっては、その場所にたまたま、ピロリ菌がいないこともあるので、たとえピロリ菌に感染していても陰性と診断されることがあります。 また、ピロリ菌による萎縮性胃炎は、ピロリ菌に感染して一般的に10年以上経過しないと症状が胃に出現しないため、胃壁の見た目でピロリ菌がいないと判断されることもあります。血液検査でピロリ菌の抗体を調べるときも、体調や内服している薬の影響で偽陰性になることがあります。陰性でも抗体濃度の数値が高めだったら、尿素呼気試験をすることで陽性が判明することがたまにあります。 医師の経験、判断によって変わってくるので、正確な診断を受けたいのであれば、消化器内科を受診した方がいいと思います」 Q. ピロリ菌の除菌治療を受けた後、気を付けるべきことはありますか。 市原さん「除菌しても数年間は萎縮性胃炎は完治しません。萎縮性胃炎は胃がんにつながるリスクが高いです。そのため、除菌後も年1回、胃カメラ検査を受けることが大切です」 (オトナンサー編集部)
我が家のワンコ達は、以前まで歯磨きが大の苦手でした。 そんな嫌がる愛犬を3頭も歯磨きするのは大変な事です。 それでも、愛犬の為に出来れば毎日やりたい歯磨き・・・・そこで、悩みに悩んで私はある作戦を考え出ました。 その名も、「必殺大作戦」です!
2020. 06. 10 体のケア, 歯のケア 愛犬にヨーグルトや発酵乳を与えるという声をよく耳にします。目的としてはお腹の健康のためでしょうか?
獣医師: 「犬はとても表情豊かな動物なので、日々の暮らしの中で、"嬉しそうな顔"や"悲しそうな顔"、"困ったような顔"など――さまざまな表情を見せてくれます。実は、犬には人と同じくらいたくさんの表情筋があり、感情を顔で表現することができると考えられていてるのですよ。『ムキ顔』は、そんな顔でする犬の感情表現のひとつといえるでしょう」 ――ズバリ、ムキ顔をするときの犬の感情(気持ち)とは? 「ムキ顔の犬を見て、"怖い"と感じる人もいるでしょう。それはまさに、犬のムキ顔が『近づくな!触るな!』と威嚇しているときに見せる表情だから。しかし、犬が威嚇するのは、怒りを感じているときだけではありません。怯えや不安、緊張などさまざまな感情から、犬は威嚇することがあります」 ――犬がどんな感情で威嚇しているのか、見極める方法はありますか? 「ムキ顔をしながら、耳が前に傾いてしっぽが上がり、毛が逆立っているときは、怒っているケースが多いでしょう。一方、ムキ顔をしていても、耳が後ろに倒れて尻尾を下げ、体を低くしていたら緊張や不安を感じている可能性が……。また、尻尾をお腹の下に巻き込んでいたら怯えていると考えられます」 怒り以外に犬が「ムキ顔」をすることがあった! ――ほめると「ムキ顔」になるという犬もいるようですが、この場合、どのような理由が考えられますか? 犬に乳酸菌入りのアレが歯磨きに大活躍!歯周病に効く! | わんちゃんホンポ. 「この場合は、何かのタイミングで犬が『ムキ顔』になったときに、飼い主さんが怖がらず、面白がったり、喜んだりしたのかもしれませんね」 ――飼い主さんのいい反応を覚えて、「ムキ顔」をするようになったということでしょうか? 「はい。犬は人と一緒に暮らしていく中で、『こうすれば"イイコト"がある』という体験を覚えると、その行動を繰り返すようになります。これは、顔や体を使った感情表現を覚える際にも当てはまります。つまり、ほめられて『ムキ顔』をする犬にとって、『ムキ顔』は"嬉しさや楽しさを伝える手段"になっている可能性が考えられるでしょう」 ――このような場合、犬はどのような様子で「ムキ顔」をするのでしょうか? 「喜んでいるときなどに『ムキ顔』をしている場合は、威嚇のときとは違い、耳や尻尾、体はリラックスしているはずですよ」 ――威嚇のときとは明らかに違った様子で、「ムキ顔」をするのですね! 犬が「ムキ顔」をしたときの注意点や対処法とは? ――では最後に、犬が「ムキ顔」をしているときの注意点や飼い主さんの対応について教えてください。 「威嚇のために犬が『ムキ顔』をしているときは、近づいたり、触ったりするとケガをするおそれがあります。この場合は、犬が『ムキ顔』をやめるまで見守ってあげましょう。また、さまざまな理由が考えられる『ムキ顔』ですが、基本的には『近づくな』『嫌だ』『怖い』といった感情のサインです。叱ったり、大きな声で名前を呼んだりするなど、犬を追い詰めるような行動は控えた方がよいでしょう」 ――ありがとうございました!