タイムカードがないと違法になる?
京都オフィス 京都オフィスの弁護士コラム一覧 労働問題 残業代請求 タイムカードがない時に知っておきたい、会社に対して残業代請求する方法 2018年09月28日 残業代請求 タイムカード 京都は、歴史的建造物が多く観光地として有名ですが、国外からの人気も非常に高く、世界の人気観光都市ランキング5位にランクインいたしました(米旅行雑誌 トラベル・アンド・レジャー2018年)。 観光地として非常に人気があるため、京都市内には飲食店などが多く軒を連ねていますが、一方で飲食店などのサービス業界で働く方たちの中には、未払いの残業代についての悩みを抱えている方も少なくありません。 残業代請求をしたくても、タイムカードが手元になくなかなか残業代請求に踏み切れないという方もいらっしゃいます。 そこで今回は、タイムカードがなくても未払いの残業代を請求できるのか解説していきます。 1、タイムカードの有無と残業代請求の関連性 タイムカードがない企業や店舗で働いている場合、定められた就業時間外での労働について、残業代請求は可能でしょうか? (1)タイムカードがないのは違法? そもそもタイムカードを設置していない場合は違法になるのかというと、 違法とはなりません。 しかし、 労働基準法では、賃金台帳を作成し、労働時間などの賃金計算に必要な事項を記載しておく必要 があり、その賃金台帳などの書類を 3年間保存しておく義務 を負っています。 また、厚生労働省の通達では、 「使用者は労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。」 としています。労働時間や労働日数の確認方法としては、タイムカードやICカードなどの客観的な記録を基礎として確認することを求めています。(平成13年4月6日基発339号「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」)。 (2)タイムカードがなくても残業代の請求は可能 それではタイムカードがない職場で働いている場合、どのように残業代請求を行えばよいでしょうか? タイムカードがない職場でも残業代請求はできる? | 残業代請求・弁護士相談広場. タイムカードがないからと諦めてしまう方も多いかもしれませんが、タイムカードがなくても タイムカードの代わりになる証拠があれば未払いの残業代は請求できます。 労働基準法においては、記録している時間ではなく 実際に労働している時間で残業代を判断 します。 そのため、タイムカードに代わって、勤務時間や残業している時間が分かるような 客観的な証拠 を準備して会社と交渉をします。 ただし、残業代請求を行う前には 労働契約も見直す 必要があります。 雇用の際に、会社と締結した契約内に残業代のルールが記載されている場合もあるので 事前に確認 しておきましょう。 2、タイムカードの代わりになる証拠は?