当院の特別指定抗菌薬使用届提出の現状と薬剤師としての介入 - CORE Reader
通常, 経口第3世代セフェム系は市中肺炎での第1選択薬とはなりません. これらの薬剤と比較してアモキシシリン(AMPC)の方が数倍高い血中濃度が得られ, 耐性菌の場合でもアモキシシリンが効果を示すことは少なくありません. 小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017でも アモキシシリン(AMPC)が第1選択 となっています. 第1選択薬で効果がみられなかった場合にその他の薬剤を考慮すべきかと思われます. ちなみに効果がみられない場合に重篤な経過となる恐れがある場合には外来での経口抗菌薬治療となることはほとんどないと思われるため, その心配はないかと思われます. 小児の急性中耳炎でのガイドラインでは経口第3世代セフェム系も他の薬剤とともに推奨されているので使用は考慮されるでしょうか? 経口第3世代セフェム系が必要となる場面はほとんどないと考えられます. 理由としては多くの症例ではアモキシシリン(AMPC)あるいはアモキシシリン・クラブラン酸(AMPC/CVA)が有効であることがわかっているためです. AMPCを使用する場合の注意は, 投与量が少ない場合には治療失敗率が上昇して恐れがあること です. 中耳におけるでの抗菌薬の濃度を十分保つためには60mg/kg/日 分3か75-90mg/kg/日 分2で投与すべきとカナダ小児科学会のガイドラインで記載している通り, 添付文書(20-40mg/kg/日)での投与量では投与量不足となることがあります. 第三世代セフェム 経口 吸収. AMPCの投与量を増やすと薬の量が多くなってしまうという欠点があります が, それを理由に経口第3世代セフェム系を使用するべきではないと思われます. 従って AMPC 60mg/kg/日 分3 あるいは 80-90mg/kg/日 分2を第1選択治療として治療を行い, その治療反応性を見た上でその後の方針を考慮すべきだと思われます. N Le Saux et, al. Management of Acute Otitis Media in Children Six Months of Age and Older. Paediatr Child Health 2016; 21(1): 39-50. 第1版 2018年3月5日公開 2020年1月4日追記
セフェム系抗生剤は世代ごとにどう違う?
Author(s) 斎藤 茂 SAITO Shigeru 昭和大学歯学部歯科矯正学教室 Department of Orthodontics, School of Dentistry, Showa University 藤島 昭宏 FUJISHIMA Akihiro 昭和大学歯学部歯科理工学教室 Department of Oral Biomaterials and Technology, School of Dentistry, Showa University 宮崎 隆 MIYAZAKI Takashi Abstract マルチブラケット装置の接着に対し, 光重合レジン添加型グラスアイオノマーセメント(LC)とレジン系接着剤(SB)を同時に使用し, 治療期間中のブラケット脱落率とディボンディング時の歯の疼痛や歯面への接着剤残留の程度を比較検討することが本研究の目的である. 研究対象は昭和大学歯科病院矯正科外来において, マルチブラケット装置が装着された18名の316歯である. ボンディングは, 上顎の片側にLCを, 他側にSBを用い, 下顎では左右で用いる接着剤を入れ換え, ブラケットは小臼歯部ではメタル(ME), 前歯部はMEまたはセラミック(CE)とした. ブラケットの脱落率は「脱落歯数÷総接着歯数÷来院回数×100(%)」として算定し, ディボンディング時の歯の疼痛をVAS法により評価し, 歯面への接着剤の残留状況を肉眼的ならびにレプリカによる実体顕微鏡にて観察し, 以下の結果を得たのブラケット脱落率はSBの約半分で, 両者には統計学的有意差が認められた. 下顎ブラケットの脱落率は上顎に比べて大きく, また小臼歯の脱落は前歯よりもわずかに多かった. 前歯部にMEを用いるとCEに比べてやや脱落が多かったが, いずれの比較においても統計学的有意差は認められなかった. 2. グラスアイオノマーセメントの特徴 | 歯科衛生士転職のトリセツ | デンタルハッピー. ディボンディング時の歯の疼痛(VAS値)に関して, LCはSBよりわずかに低く, また下顎歯は上顎歯よりも大きかったが, いずれの比較においても統計学的有意差は認められなかった. また前歯のVAS値は小臼歯よりも大きく, 前歯部においてMEのVAS値はCEに比べて低い傾向を示したものの, 両者の有意差はどちらも認められなかった. 3. ディボンディング後の歯面に残留した接着剤は, LCにおいてSBよりも少ない傾向を示したが, 両者の接着剤残留指数の平均には大きな差は認められなかった.
抄録 光硬化型グラスアイオノマーセメントと光重合型コンポジットレジンとの引張接着強度をセメント表面に乾燥処理および酸処理を施して評価した。さらに、引張接着強度試験後の破断面およびボンディング材とセメント表面との接着界面をSEM観察した。 その結果、最も接着に効果的であったのは、乾燥処理を施した試料であった。また、どの試料もボンディング材とセメント表面との接合部はやや粗いか、滑らかで、非常に良く接着している像が観察された。 引張接着強度試験後の破断面において、XR-lonomer ®, XR-lonomer Hard set ®, Fuji Lining LC ®, Ionosit base liner ® の4種類は、セメント部分での凝集破壊であり、Vitrabond ® は、界面破壊であった。 また、光硬化型グラスアイオノマーセメント自体の直接引張強度は、30~70kgf/cm 2 であった。
グラスアイオノマーセメントとは?
新しい合着用グラスアイオノマーセメントの諸性質. 歯材器. 1995, 14, 554-559 UNO, S. Long-term mechanical characteristics of resin-modified glass ionomer restorative materials. Dent Mater. 1996, 12, 64-69 藤島昭宏. レジン添加型グラスアイオノマーセメントの機械的性質. 1997, 16, 359-367 WILSON, A. D. Glass ionomer cement. 1988, 131-141 TRIMPENEERS, L. M. Long-term fluoride release of some orthodontic bonding resins: a laboratory study. 1998, 14, 142-149 もっと見る タイトルに関連する用語 (14件): タイトルに関連する用語 J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです,,,,,,,,,,,,, 前のページに戻る