足底筋膜炎とは、主に足底腱膜の踵骨付着部に変成が生じることで疼痛が起こる疾患です。 スポーツ障害に入るかもしれません。 ランニングやジャンプなどの動作を繰り返すことで足底腱膜に過度な伸長ストレスが加わることで生じるとされています。 こうやって堅苦しくかくと、なんだかよくわからないのですが、要するに足の裏、特に踵の近くに痛みが出てしまう疾患ですね。 足をついて体重をかけたり、歩いたり、走ったりするたびに「ズキっ!」とする痛みが足の裏に出るわけですから、なかなか辛いです。 痛みもですが、ずっと足の裏が張っているような怠いような違和感が続きます。 なかなか辛いです。 実は私も、昔に足底腱膜炎になったことがあります・・・ レントゲン撮影をすると、踵骨に骨棘といって、骨の変形が見られることも多いです。 こうやって書くと、改めて書くと痛そうですね(笑) 足底腱膜炎を、解剖学的に解説します! 足底筋膜炎とは?
内側縦アーチを構成する骨 第1趾 第1中足骨 内側楔状骨 舟状骨 踵骨 内側縦アーチを支える靭帯 足底腱膜 スプリング靭帯(底側踵舟靭帯) 長、短足底靭帯(底側踵立方靭帯 内側縦アーチに関わる靭帯 長母趾屈筋 後脛骨筋 長趾屈筋 母趾外転筋 短趾屈筋 内側縦アーチの機能 フォームクロージャー機能は、関節の構造によって負荷がかかった時に安定させる機能のことです。 これは、いわゆる「フォームクロージャー」と呼ばれます。 フォースクロージャー機能は、筋肉などの動的構造体で負荷がかかった時に、安定させる機能のことです。 そして、筋肉の活動が加わることで「フォースクロージャー」機能としての安定性を行います。 一般的には「フォームクロージャー」よりも 「 フォースクロージャー」のほうが重要視されがちです。 これを簡単にいうと、足の内側縦アーチに対して、骨や靭帯などの構造面よりも、筋肉の活動に着目することが多いということです。 実は、足の内側縦アーチ保持において、重要なのはフォースクロージャーよりもフォームクロージャーです。 もっと言うと、足の内側縦アーチ保持は足底腱膜に依存が大きいのです。 足底腱膜炎(踵骨付着部の疼痛)のメカニズムは? 足底腱膜炎の疼痛部位は、踵骨付着部や足底腱膜中央内側、中足骨頭部と多岐に渡ります。 足底腱膜の緊張が亢進した場合 足底腱膜は、歩行や走行で繰り出される過重負荷に対して足部アーチを保つために緊張します。 特に前足部で蹴り出しを行う際には、ウインドラス機構が機能し、足底腱膜には強い牽引力が作用します。 歩行や走行によって踵骨付着部に繰り返し強い牽引力が加わって、繊維軟骨付着部に損傷が生じることで踵骨付着部に疼痛が生じると考えられます。 足底腱膜の緊張が低下した場合 足底腱膜の緊張が低下した症例では、立脚初期〜中期にかけての過重応力が分散できず、踵骨付着部に過重応力が集中するため、疼痛が生じると考えられます。 足底腱膜炎に合併する踵骨棘も、従来は足底腱膜による牽引力によって生じると考えられてきましたが、近年では変形性関節症に伴う骨棘のように過重応力を分散するために生じるとも考えられています。 なぜ足底腱膜炎が治りづらいのか? 一番大きな理由に、痛みのメカニズムが複雑ということが挙げられます。 組織の損傷と無関係に起こる感覚性の痛みのケースのことも多く非常に複雑です。 まとめ 足底腱膜炎に限らず足の痛み全般に言えることですが、足の痛みの大半は組織の損傷と無関係に起こる感覚性の痛みが大半です。 痛みのメカニズムは非常に複雑です。 バイオメカニクス・構造面にフォーカスすることも大事ですが、感覚を変えることも大事です。
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