胆道閉鎖症の症状は、黄疸の強い症状が続くのに加えて白っぽいうんちが出るのが特徴です。胆道閉鎖症になると、うんちを黄色くする色素のビリルビンが含まれないか、含まれても少量なため、うんちが白っぽくなるのです。 胆道閉鎖症は早期発見がカギなので、母子健康手帳についている「便色カード」で、赤ちゃんのうんちの色を日ごろからよく見て、正常な範囲の色(黄、茶、緑など)かどうかをしっかりチェックしておくことが大切です。 うんちが便色カードの1~3番に近い色だったり、以前は違ったのに最近になって1~3番に近い色になった、などの時は急いで小児科を受診してください。放っておくと、肝硬変を起こすなどして命にもかかわることがあるため、胆道閉鎖症が疑われたらすぐに検査をする必要があります。 胆道閉鎖症の子のうんち① うんちは白っぽくなると言いますが、実際には真っ白ではなく写真のように少しクリーム色がかっていることもあります。 胆道閉鎖症の子のうんち② うんちの色は、灰白色になることもあります。 赤ちゃんの胆道閉鎖症の診断方法は? さまざまな検査結果から総合的に診断を下します 胆道閉鎖症かどうかを調べるには、血液検査でビリルビン値などを見るほか、尿検査や腹部超音波検査をしたり、十二指腸液検査といって、十二指腸にチューブを入れて十二指腸液内の胆汁の有無を調べる検査などを行います。 検査結果から胆道閉鎖症の疑いが濃厚とされたときは、開腹手術をして医師が肉眼で確認したり、胆道造影などを行います。その結果、診断を確定した場合は続いて胆道閉鎖症治療のための手術を行います。 赤ちゃんの胆道閉鎖症の治療法は? 肝臓と腸をつなぐ手術を行います 胆道閉鎖症と診断がついたら、生後2ヶ月までに手術をするのがベストとされています。この手術は、開発者である葛西森夫医師の名前にちなんで「葛西手術」と呼ばれていて、肝臓と腸を直接つなぐものです。胆管の詰まっている部分を切り取り、肝臓の出口のような肝門部に腸管を受け皿のように貼り付けて、胆汁が腸管に流れるようにします。 ただし、手術をしても黄疸が改善しない、肝硬変が進んでいく、肝機能が低下した状態が続く、などのときには、肝臓移植手術が必要になることもあります。 赤ちゃんの胆道閉鎖症の生存率は?
「肝ったママ's」では、日本外来小児科学会などにブース参加し、医療関係者に、ママやパパへの啓発活動をお願いしています。写真は、加藤さん。 赤ちゃん・育児 2020/09/05 更新