geefee ポイント ・生物学的プロセスにおいて重要な機能を担うNAD+ (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とは? ・長寿に関連した酵素を促進、脳細胞の保護、心臓病のリスクを軽減等NAD+の健康効果 ・NAD+レベルを上げるサプリメント ・ケトジェニックダイエットとNAD+の関連性 誰にでも訪れる加齢に伴い、体力や脳機能の低下、肌の劣化などの老化が進みますが、その進行具合は人それぞれでもあります。久しぶりに同窓会に行ったら昔と変わらない若さを保っている人がいて嫉妬と懐かしさの混じった複雑な思いを経験したことはありませんか?老化の進行を抑えるアンチエイジングは、特に中年期以降の多くの人にとって切実なテーマ。今回、フォーカスしていくのが、アンチエイジング対策として世界の研究者から注目が集まっているNAD+ (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)。 以前のデビッド・シンクレア教授の記事 でも取り上げましたがもう少し深堀りしていきましょう。 NAD+ (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とは? 基質から水素を奪い取って酸化する脱水素酵素の補酵素であるNAD+は、すべての生物の細胞に存在し、エネルギー産生、DNA修復、遺伝子発現、免疫調節の役割など、多数の生物学的プロセスにおいて重要な機能を担っています。このNAD+のレベルは加齢および加齢性疾患により低下することが報告されています。細胞内のNAD+のレベルを上げることで、加齢に伴う変性疾患の治療に有意に働く可能性が示唆されています [#] Braidy, N., and Y. Liu. 2020. "NAD+ Therapy in Age-Related Degenerative Disorders: A Benefit/risk Analysis. " Experimental Gerontology 132 (April).. 。 このNAD+は、 以前の記事 でもお伝えしたミトコンドリアでのエネルギー産生反応の補因子の1つとしてとても重要な役割も持ちます [#] Li, W., and A. A. Sauve. 2015. "NAD+ Content and Its Role in Mitochondria. " Methods in Molecular Biology 1241.. 医療用医薬品 : ニコチン酸アミド (ニコチン酸アミド散10%「ゾンネ」). 。人体の生命維持に必要なエネルギーの90%以上を創り出すミトコンドリアを活性化させるためには、加齢により低下傾向にあるNAD+レベルを保つ、もしくは増加させるのがアンチエイジングの鍵となると言われています。 NAD+増加による潜在的な健康効果 NAD+に関する研究のほとんどは動物研究によるもので、人が対象の研究はまだ初期段階。よって、その有効性に疑問を唱える専門家もいますが、上記で述べたデビッド・シンクレア教授の研究成果をはじめ大小さまざまな研究によってNAD+のメカニズムと以下のような潜在的効果が明らかになってきています。 長寿に関連した酵素を促進 NAD+は、損傷したDNAを修復し、ストレス耐性を高め、体内の炎症を軽減する酵素であるサーチュインおよび [#] Haigis, M. C., and D. Sinclair.
5gから1グラムを摂取しても1ヶ月1万円程度です。今後、さらに安くなるようです。 体がみるみる若返るミトコンドリア活性化術 記事まとめ
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NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)とは NAD(ニコチンアミド・アデニンジヌクレオチド)は私たちが食べ物からエネルギーを得る過程に必須の物質です。体内のNADは加齢とともに減少することが知られています。老化において低下したNAD量を回復することで、多くの老化関連疾患に有効であることが細胞実験や動物実験によって示されています。 私たちの身体の中で、NADを合成する経路はいくつかあります。そのうち一つは、ビタミンB3であるニコチンアミドから合成される経路です。ニコチンアミドは、酵素の働きによってNMNに変換されます。NMNはさらに別の酵素の働きによってNADに変換されます。つまりNMNはNADの原料とも言うことが出来ます。 NMNを投与することで身体の中でNADが増加し、多くの老化関連疾患に有効であることが細胞実験や動物実験によって示されています。 現在までに、NMN投与量とその安全性についての報告は多くありませんでした。今回はNMN投与の安全性について検討され、最近報告された論文を二つご紹介します。 一つ目は中国より報告されたイヌとマウスにNMNを投与した研究1、二つ目はスイスとフランスのグループより報告されたラットにNMNを投与した研究2です。 1.