仮想通貨バブルが弾け、新しい「お金」に対する過剰なまでの期待は鳴りを潜めている一方、キャッシュレス化やブロックチェーンの社会実装が進むなど、新たな経済システムの萌芽も着実に現われはじめている。 「お金」にまつわるニュースが目まぐるしく飛び交うなかで、私たちはどういったスタンスを取り、資本主義社会と向き合っていけばよいのか。そんな疑問へのヒントを探るべく、2017年12月に刊行された『 新しい時代のお金の教科書 』の著者であり、事業創造ファームのブルー・マーリン・パートナーズ株式会社代表取締役を務める、思想家/事業家の山口揚平さんに話を伺った。 山口さんは、「お金」を取り巻く現状について、「法定通貨への揺り戻しが起こる一方、"関係"重視の『ピア経済』化が進行している」と分析する。「情報」に価値がなくなっていく中で、ビジネスの世界の外部にも目を向け、「品位」を持って幸福を追求するための生き方とは? 仮想通貨バブルが終わり、「法定通貨」への揺り戻しが起こっている ――山口さんは、『新しい時代のお金の教科書』の中で、「いずれお金はなくなる」と論じられています。刊行から1年半あまり経ったいま、仮想通貨バブルが崩壊し、ブロックチェーンへの過剰な期待も落ち着くなど、「お金」を取り巻く現状も変わってきている印象を受けますが、「お金はなくなる」という展望に変化はありましたか?
1「貨幣の束縛」についてはこちら ネットプロテクションズが運営するオウンドメディア「THINK ABOUT」のコンセプトをベースとした、日本がこれから前に進むためのヒントを考えるカンファレンスイベントを開催します。山口揚平さんをはじめとした有識者の方を招いたパネルディスカッション(インプット)とワークショップ(アウトプット)を通して、参加された方々が自分の考えを見つめ直す1日にできればと考えています。 (クリックするとイベントページに遷移します) ネットプロテクションズについてはこちら THINK ABOUTについてはこちら 山口揚平:ブルー・マーリン・パートナーズ代表。早稲田大学政治経済学部卒。東京大学大学院修了。1999年より大手コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わった後、独立・起業。企業の実態を可視化するサイト「シェアーズ」を運営し、証券会社や個人投資家に情報を提供する。2010年に同事業を売却。現在は、コンサルティング会社をはじめ、複数の事業・会社を運営する傍ら、執筆・講演活動を行っている。専門は貨幣論・情報化社会論。著書に『新しい時代のお金の教科書』などがある。
FPの家計相談シリーズ はじめに なぜ、コロナ明けにインフレになるの?
山口: その問題は、僕には解けないですね(笑)。自分でもできているとは思わないし、その答えを探すために、日々考え、行動しています。 世界を見渡せば、ビル・ゲイツなど、この問いに対する「答え」に近づいている人はいます。ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、毎年、数千億円の資金を投下し、マッキンゼー社員よりも優秀な人びとを5, 000人集め、社会課題の解決に取り組んでいますからね。 ただ、本質的にビジネスは人のつながりを無機化し、孤独を促進する営みです。だからこそ、ビジネスと幸福の追求を両立するのは難しいんです。 山口揚平 氏 ブルー・マーリン・パートナーズ代表。1999年より大手コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの数多くの大手企業再生に携わった後、独立・起業。現在は、コンサルティング会社をはじめ、複数の事業・会社を運営する傍ら、執筆・講演活動にも勤しんでいる。専門は貨幣論・情報化社会論である。『1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法』(プレジデント社)、『新しい時代のお金の教科書』(筑摩書房)など著作多数。 取材・文/小池真幸(モメンタム・ホース) 編集・撮影/岡島たくみ(同)
山口: モノやコトではなく、「関係」の価値が高まっていくでしょう。洋服や車でも、「いいね」やフォロワー数でもなく、「好きな人と、好きなときに、好きなだけいる」ことが価値を持つようになっていく。このように「関係」が財になる流れを、僕は「ピア経済」と呼んでいます。SNSの登場にもその萌芽がありましたが、婚活ブームや、シェアハウスのような擬似家族的な形態が普及していることも、すべてピア経済化の進行を現しています。 ピア経済においては、お金よりも「時間」が大切になる。お金を払って何かを受け取るのではなく、時間をシェアすることで、関係がつくり出されるからです。売り手から買い手に一方通行で価値が流れていくのではなく、関係するすべての人が価値の出し手になるんです。 "意識"偏重のピア経済では、仲間の「量」と「質」が幸福度を決める ―― ピア経済について、もう少し突っ込んでお伺いしたいです。なぜ人びとは、「関係」に価値を求めるようになるのでしょう?
モノの値段が上がる現象は「インフレーション」(インフレ)と呼ばれています。インフレが起こると、同時にお金の価値が下がっていきます。日本人は資産のほとんどを「預貯金」に頼っており、日本人の資産の価値は年々下がっていく一方です。 「人生100年世代」を乗り切るためにも、インフレに負けないためには、どのようにお金と付き合っていけばいいのでしょうか? 防衛大学校卒業後、海上自衛隊に入隊するが、体調悪化のため退職。 退職後、自身のお金に関する知識がないことに危機感を持ちFPの勉強を始める。 現在は保険の見直し業務や転職支援などを通して、ライフプランのトータルサポートを行っている。 今年のインフレ率は1. 2% モノの値段がどれだけ上がったかを測る数字として「インフレ率」というものがありますが、IMFによると今年は1. 2%だと予想されています。 インフレ率が1. 2%だと、去年1000円だったものが1012円になる計算です。今までは1000円で購入できたものが、購入できなくなってしまうのです。例を挙げてみると、去年1000円だった牛肉が、今年は全く同じ牛肉でも1012円払わないと買うことができなくなります。 このように、モノの値段が上がるのと同時に「お金の価値が下がる」という現象が起こるのです。 IMF(国際通貨基金)が予想する日本の今後のインフレ率は、 2019年 1. 315% 2020年 1. 655% 2021年 1. 054% 2022年 1. 205% 2023年 1. 332% となっています。しばらくはインフレ状態が続くとの予想です。 日本は現在2%のインフレ率を目標にして、金融政策を打っています。これは、イギリス、アメリカなどの主要7ヶ国(G7)とほぼ同じ水準のインフレ率です。そのため、IMFの予想を上回るインフレ率となる可能性もあります。 35年でモノの値段は1. 5倍に、お金の価値は65%に それでは、今の水準の1. 2%のインフレが続いた場合、数十年後にはどのようになっているのでしょうか。1000円のモノの値段が、1. 2%のインフレ率で高騰していったとき、35年後には1500円、つまり、モノの値段が1. 5倍になります。60年後には2倍になる予想です。 お金の価値はどのようになるのでしょうか? 1. 2%のインフレ率のまま、モノの値段が1. 5倍になる35年後には、1000円の価値は「約650円」まで下がることになるのです。さらに、モノの値段が2倍になる60年後には「約500円」まで下がってしまいます。 今回は1000円でお話ししましたが、仮に1000万円の資産があった場合には、35年後の1000万円の価値は650万円相当、60年後には500万円相当になってしまうのです。 銀行にお金を預けると利息が付きますが、普通預金の利息でも0.
子どもに教えたい価値保存機能 チョコレートやリンゴの例からも分かるとおり、ものには保存しているうちに変形や腐敗してその価値がなくなってしまうものも少なくありません。しかし、硬貨や紙幣は保存していても変形したり腐敗したりする心配がないことから、人々が長い歴史の中で、価値を保存するための道具として使う取り決めをしてきたのです。これを貯めることができる働き、すなわち価値保存機能といいます。 お金にはこのほかに、持ち運んで、ものと交換するために使うことができ、単位によって分けることができるという「交換機能」や「価値尺度機能」があります。 ※お金の「交換機能」、「価値尺度機能」については「お金の役割って何だろう?」をご覧ください。 お金の役割って何だろう? <おかねのやくわり道場> (小学5・6年生) こんなこともきっかけに話し合ってみましょう 子どもに助言 冒頭の「もし、リンゴがお金だったら?」を親子で話し合うほかにも、お子さんとスーパーマーケットなどへ行った時に消費期限が迫った食品が値引きされている光景を見たら、「どうして値引きして売るんだろうね?」、「買う方は値引きされている商品か、していない商品か、どっちがいいんだろう?」などの質問をしてみてはどうでしょう? インフレーション(インフレ)とデフレーション(デフレ) ここではお金の価値保存機能もいつも有効とは限らないことを説明しておきたいと思います。 「インフレ」、「デフレ」という言葉を聞いたことがありませんか? 「インフレ」とはものやサービスの値段が全体的に連続して上がり続ける現象のことです。例えば、2年前には1パック150円で買えた玉子が、1年前には180円、今では200円になるなど、ものやサービスが値上がりしていくとします。そうすると貯めておいた150円でもう玉子が買えなくなり、お金の価値は貯めている間に目減りしたことになります。 「デフレ」は反対で、ものやサービスの価格が全体的に連続して下がり続ける現象のことです。「今買うより後で買う方が安くなっているかも」とみんながお金を使わなくなると、企業は価格を下げても売れないので経済は停滞し、やがて賃金が下がったり失業者が増えたりします。お金の価値は上がりますが、そのお金を得ることが難しい状況になるのです。 ものやサービスの価格が安定していないと、「無駄使いはせず貯金して、将来に必要なものや欲しいものを買う」という計画的生活に支障がでてきます。 もっと調べたいときには・・・ にちぎん☆キッズ (日本銀行へリンク) 「お金ってなに?」ではお金のしくみやひみつがわかります。 しらべてみよう!
塔婆料(とうばりょう)とは、故人の塔婆供養を行う際に寺院へ支払う費用のことです。 もしあなたが初めて塔婆を用意するのであれば、きっとどのようなかたちで塔婆料をお寺に渡したらいいのか不安に感じているのではないでしょうか? そもそも、塔婆料とは一体どんなことに必要な費用なのか、といった基本的なこともわからないかもしれませんね。 この記事ではこのような疑問を解消! 塔婆料って何?どんな時に必要な費用なの? 塔婆料っていくらぐらいかかるの? 塔婆料はどう包めばいい?どう渡したらいいの?
表書きを書く上で、なかなかうまく書けないという方もいるでしょう。 表書きを印刷するのはマナー違反ではない とされています。 しかし、人によっては印刷だと心がこもっていないと感じる方もいるようです。 なるべく 手書き で書いた方が無難でしょう。 葬儀の表書きについてまとめ ここまで、 葬儀や弔辞の表書き について、書く内容などを中心にお伝えして来ました。 表書きには贈り物の目的を書く 葬儀では、薄墨で書くことがマナーとされている。 名前は個人の場合はフルネームを書く。 印刷したものでも問題はないが、手書きが望ましい。 葬儀や法要の表書きは、宗教や場面ごとに違う。 これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 監修者 田中 大敬(たなか ひろたか) 厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター 経歴 業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
祭祀料とは?どのようなときに払うもの? 2021. 04. 20 葬儀に関するお問い合わせ 電話をかける ご相談は無料です(24時間365日) 祭祀料(さいしりょう)とは、神式の通夜祭・葬場祭・霊祭などの祭祀において、主に神官へ支払う謝礼金のことを指します。ここでは、祭祀料が必要になる祭典や儀式の種類、表書きの書き方のほか、神式や神官の意味についてもご紹介しています。日本古来の神式と仏教の考えを基にした仏式では、言葉の使い方も異なります。ぜひ参考にしてください。 Adsense(SYASOH_PJ-195) 祭祀料とは? 祭祀料とは、主に神式の祭典や儀式で用いられる用語で、「祭祀いただいたお礼に代えて」という意味合いがあります。 仏式でいうお布施に相当 し、神道においては通夜祭、葬場祭、霊祭の際、神社や神官に対して 祭祀祈祷の謝礼として支払います 。 祭祀料どのようなときに必要?