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東京オリンピックで日本代表の金メダルラッシュに沸く一方、出場選手への誹謗中傷が相次いで明らかとなっている。 卓球の水谷隼選手や伊藤美誠選手、体操の橋本大輝選手といった金メダリストや、体操の内村航平選手・村上茉愛選手などの元には、国内外から誹謗中傷が寄せられていることが報じられている。 スポーツ選手に向けられる誹謗中傷や厳しい声は、今に始まったことではない。2008年北京オリンピックの野球競技で「世紀の落球」といわれることもあるエラーを犯した元プロ野球選手のG. G. 佐藤さん(42)も体験した一人だ。 メダルを逃した「戦犯」ともいわれたG. 同人活動の確定申告が必要になるのはどんなとき?既刊などの在庫は計上に注意! - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム. 佐藤さんだが、現在は「失敗でも名を残したんだから、それを売りにしてしまおう」と前を向いて、会社の副社長として全力疾走を続けている。どんな思いで今の心境にまでたどり着いたのか。「今のSNSには優しくない言葉があふれている」と警鐘を鳴らす本人に話を聞いた。(編集部・若柳拓志) ●元プロ野球選手のセカンドキャリア「会社の副社長」 西武やロッテなどで活躍したG. 佐藤さんは、2014年に現役を引退したのち、父親が社長を務める「株式会社トラバース」(千葉県)に就職。現在は同社の取締役副社長および関連会社の代表取締役社長として、業務に携わっている。 「明日の仕事をいただきに行くような活動をしています。でも『G. 佐藤』という名前もあるので、今年に入ったあたりから、YouTubeをやったり、SNSにも力を入れたりしています」 「G. 佐藤」としての活動は、野球などをきっかけに若い世代に存在を知ってもらい、自分の会社についても少しでも興味をもってもらえたらという思いもあるという。 「測量調査や地盤改良などを手がける会社なのですが、やはり人手不足です。なかなか十分な人材の確保には至っていません。自分の活動をフックに事業についても知ってもらえたらと思いますね。 実際、新卒の面接に来てくれた方に、『動画やSNSで知りました』とか『楽しそうな印象の会社だと思いました』と言っていただけたので、効果はあるのかなと感じてます」 野球との関わりは会社ぐるみで続いている。社内に軟式野球のチームが3つあり、G. 佐藤さん以外の元NPB(日本野球機構)や独立リーグの選手だった社員も混じって、一緒に野球を楽しんでいるそうだ。 「会社には自分を含めて元NPBの球団に所属した経歴のある社員が5人います。元NPBの選手の登録については人数制限(編集部注:40歳未満でNPBの球団に所属した経歴のある選手は2名まで)があるので、複数のチームを作って出場できるように対応しました。 野球部があることで、仕事もプライベートも充実させ、社員の離職率が上がらないようにしようという取り組みにはなっていると思います。 また、会社のグラウンドで、子どもたちの野球アカデミーなどを無料で開いて、地域貢献を兼ねた野球教室もやっています」 ●本番までわからなかった「日の丸の重み」 オリンピック競技としての野球が、13年ぶりに東京オリンピックで復活した。その13年前の北京オリンピックに選手として参加したG.
佐藤さんは、とにかく目の前の事を必死にやり続ける気持ちで残りのシーズンを駆け抜けようとしていたが、被害妄想のようなものを抱え、後ろめたい気持ちがあったという。 「周りの人みんなが、『G. 佐藤が戦犯だ』と思ってんだろうなと。実際には思っていないとしてもです。幸いなことに直接言ってくる人はいませんでしたが、メディアやネットでは散々書かれましたから」 準決勝、3位決定戦という大舞台で3つのエラーを犯したことは、当時激しく批判された。プロ選手としてプレーを批判されること自体にはある程度の慣れがあるG. 佐藤さんでも、平常心ではいられなかったようだ。 そんな時、自分を支えてくれたのは周りの人間関係だったという。 「家族やチームメイトが特別に慰めてくれるわけでもない。いつも通り接してくれたんで、それがありがたかったですね。人との巡り合わせという点では本当に『持っているな』と思います」 ●「今のSNSには優しくない言葉があふれている」 プロスポーツ選手を含めた著名人に投げかけられるのは批判だけではない。もはや正当な批判の域を超えた誹謗中傷の言葉がネットを中心に飛び交い、社会問題となっている。2020年5月には、ネットで誹謗中傷を受けていた女子プロレスラーの木村花さんが亡くなるという出来事もあった。 東京オリンピックでも、SNSでの誹謗中傷が相次いでおり、メダリストを含むトップアスリートから苦しんでいる旨の声も上がっている。 投げかけられる言葉の痛みを知るG.
佐藤さんが声をかけ、ときおり一緒に練習をおこなっている。その様子はG.