金井 :3年生から研究室に所属したからこそ、このテーマに出会えたと思います。おかげでいろんなつながりが生まれ、そこからさらに研究が広がって楽しくなりました。川村先生は研究室では私たちとデスクを並べておられるので質問も気軽にできます。また、具体的な指示というよりは考えるきっかけを常に与えてくださるので、それも良かったと思います。いい環境の中で高いモチベーションを持って研究を続けていくことができました。 ―海外でのご経験についてはどうでしたか?
金井 :終始難しいことだらけでした。コーヒー粕に注目してからは研究対象がセルロースナノファイバーとなり、これまで学んでいたこととガラリと中身が変わりました。世の中に論文もなく、参考にできるものもありません。セルロースナノファイバーをどうすれば取り出せるのか、他の研究室のセルロース専門の先生にアドバイスをもらい、またどう分析したら論文に載せられるデータが得られるか、固体NMRを使いつつ、それ以外のいろんな分析手法も一から手探りで試していきました。研究を続けて「これでできたんじゃないか?」という物質を固体NMRにかけて、自分の予想していたデータが得られたときは本当に嬉しかったです。「自分はできたんだ!」という大きな達成感を得られました。 川村 :これまで、コーヒー粕のリサイクル方法についてはバイオマス燃料に使うとか家畜の飼料にするなどいくつかありましたが、環境付加価値の高いセルロースナノファイバーを取り出すという、リサイクルを超えたアップサイクリング(Upcycling)的な成果を見出した意味は大きく、かつこれは世界でも初めての研究成果でもあります。セルロース研究に関する専門誌Celluloseに受理され、2020年4月1日にオンライン版が公表されました。海外のニュースやブログでもかなり注目していただきました。 研究者として伸びる学生とは? ―川村先生に伺います。金井さんの研究を見守ってこられてどう思われましたか?
セルロース・ ナノファイバーとは 木材などの植物繊維の主成分であるセルロースをナノサイズ(1mmの百万分の1)にまで細かく解きほぐすことにより得られる木質バイオマス資源です。 軽量・頑丈・寸法が安定といった特徴を兼ね備えることから、新たな機能を持つ素材として期待され、その製造方法の研究及び用途開発が国内外で盛んに行われています。 岡山県内においても、豊富な森林資源という強みを活かし、多くの企業や機関で研究や用途開発が行われています。 セルロース・ナノファイバーの特徴 期待される主な用途展開 動画で見る「木質バイオマス」
過呼吸の原因は、ストレスによる自律神経の乱れと深い関係にあり、息苦しさなどは自律神経の乱れからくる症状の1つでもあります。 そんな過呼吸の原因、症状、対処法についてお伝えします。 【目次】 過呼吸とは?
普段私たちが何気なくおこなっている呼吸は、人間の生命活動の基本の「キ」。ですが、心理的なストレスが原因で、息苦しくなる「過呼吸(過換気症候群)」が近年増えているといいます。その原因や対処法を知るとともに、ストレスと上手につき合う方法について考えてみましょう。 過呼吸(過換気症候群)とは?