「逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方)」では, 簡約行列を用いて逆行列を求めていくということをしていこうと思います!! この記事では簡約行列を計算できることが大切ですので, もし怪しい方はこちらの記事で簡約行列を復習してから今回の内容を勉強するとより理解が深まることでしょう! 「逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方)」目標 ・逆行列とは何か理解すること ・簡約化を用いて逆行列を求めることができるようになること この記事は一部(逆行列の定義の部分)が「 逆行列の求め方(余因子行列) 」と重複しています. 逆行列 例えば実数の世界で2の逆数は? と聞かれたら\( \frac{1}{2} \)と答えるかと思います. 言い換えると、\( 2 \times \frac{1}{2} = 1 \)が成り立ちます. これを行列バージョンにしたのが逆行列です. 正則行列と逆行列 正則行列と逆行列 正方行列Aに対して \( AX = XA = E \) を満たすXが存在するとき Aは 正則行列 であるといい, XをAの 逆行列 であるといい, \( A^{-1} \)とかく. 単位行列\( E \)は行列の世界でいうところの1 に相当するものでしたので 定義の行列Xは行列Aの逆数のように捉えることができます. ちなみに, \( A^{-1} \)は「Aインヴァース」 と読みます. 行列式と余因子を使って逆行列を計算してみよう! | 線形代数を宇宙一わかりやすく解説してみるサイト. また, ここでは深く触れませんが, 正則行列に関しては学習を進めていくうえでいろいろなものの条件となったりする重要な行列ですのでしっかり押さえておきましょう. 逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方) さて, それでは簡約化を用いて逆行列を求める方法を定理として まとめていくことにしましょう! 定理:逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方) 定理:逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方) n次正方行列Aに対して Aと同じ大きさの単位行列を並べた行列 \( (A | E) \) に対して 簡約化を行い \( (E | X) \) と変形できたとき, XはAの 逆行列 \( A^{-1} \)となる. 定理を要約すると行基本変形をおこない簡約化すると \( (A | E) \rightarrow (E | A^{-1}) \)となるということです. これに関しては実際に例題を通してま何行くことにしましょう! 例題:逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方) 例題:逆行列の求め方(簡約化を用いた求め方) 次の行列の逆行列を行基本変形を用いて求めなさい.
余因子行列を用いると、逆行列を求めることができる!
と 2. の性質を合わせて「列についての 多重線型性 」という。3. の性質は「列についての 交代性 」という。一般に任意の正方行列 について であるから、これらの性質は行についても成り立つ。 よって証明された。 n次の置換 に の互換を合成した置換を とする。このとき である。もし が奇置換であれば は偶置換、 が偶置換であれば は奇置換であるから である。ゆえに よって証明された。 行列式を計算すると、対角成分の積の項が1、それ以外の項は0になることから直ちに得られる。 (転置についての不変性) 任意の置換とその逆置換について符号は等しいから、 として以下のように示される。 任意の正方行列に対してある実数を対応付ける作用のうち、この4つの性質を全て満たすのは行列式だけであり、この性質を定義として行列式を導出できる。
こんにちはコーヤです。 このページでは行列式計算のテクニックを5つ勉強します。これで行列式を求めるときの計算量は90%くらい減ります。 テクニック5種類の重要度 テクニックは全部で5つあります。 まずは絶対に覚えておきたい重要テクニック2つです。 公約数を外に出す 定数倍して別の場所に加える 次に知っていると便利なテクニック3つです。 行列の積の行列は行列式も積になる 成分が和なら分割できる 場所を入れ替えると符号が反転する それでは以下の行列を例に、テクニック1とテクニック2の使い方を見ていきましょう。 $$ \begin{vmatrix} 2 & 4 & 6\\ 1 & 5 & 9\\ 7 & 8 & 3\\ \end{vmatrix} $$ Tech1.
\( \left(\begin{array}{cccc}A_{11} & A_{21} & \cdots & A_{n1} \\A_{12} & A_{22} & \cdots & A_{n2} \\& \cdots \cdots \\A_{1n} & A_{2n} & \cdots & A_{nn}\end{array}\right) = ^t\! \widetilde{A} \) この\( ^t\! \widetilde{A} \)こそAの余因子行列です. 転置の操作を忘れてそのまま成分 を書いてしまう人をよく見ますので注意してください. 必ず転置させて成分としてくださいね. それではここからは実際に求め方に入っていきましょう 定理:逆行列の求め方(余因子行列を用いた求め方) 定理:逆行列の求め方(余因子行列を用いた求め方) n次正方行列Aに対して Aが正則行列の時Aの逆行列\( A^{-1} \)は \( A^{-1} = \frac{1}{|A|}\widetilde{A} = \frac{1}{|A|}\left(\begin{array}{cccc}A_{11} & A_{21} & \cdots & A_{n1} \\A_{12} & A_{22} & \cdots & A_{n2} \\& \cdots \cdots \\A_{1n} & A_{2n} & \cdots & A_{nn}\end{array}\right) \)である. ここで, Aが正則行列であるということの必要十分条件は Aが正則行列 \( \Leftrightarrow \) \( \mathrm{det}A \neq 0 \) 定理からもわかるように逆行列とは, \(\frac{1}{|A|}\)を余因子行列に掛け算したものです. ここで大切なのは 正則行列である ということです. この条件がそもそも満たされていないと 逆行列は求めることができませんので注意してください. 線形代数学/逆行列の一般型 - Wikibooks. それでは, 実際に計算してみることにしましょう! 例題:逆行列の求め方(余因子行列を用いた求め方) 例題:逆行列の求め方(余因子行列を用いた求め方) 次の行列の逆行列を余因子行列を用いて求めなさい. \( (1)A = \left(\begin{array}{cc}2 & 3 \\1 & 2\end{array}\right) \) \( (2)B = \left(\begin{array}{crl}1 & 2 & 1 \\2 & 3 & 1 \\1 & 2 & 2\end{array}\right) \) では, この例題を参考にして実際に問を解いてみることにしましょう!