「文章を書きたいんだけど」 という相談を受けるようになった。どうやら話を聞くと、動機はさまざまみたいだ。 ・自分の会社の広報のために ・誰かに伝えたいことがあるから ・もっと自分のことを世の中に知ってほしいから などなどだ。正直な話、僕は自分の文章が特段うまいとは思っていない。とくに、構成(プロット)はひどいし、何より語彙が少ない。それでもこうやって本を書き続けさせていただけているのは、とてもありがたいことだと思う。 だから、「僭越ながら」という前提を置きながらも、それでも一応、みんなにシェアできることもある。それが ・ 文章を書くとは、結局、「覚悟の問題」なのだ ということ。 どういうことだろうか? 伝えたいことを、伝える。それは「覚悟」がいること そもそも伝えたいことがあること。 それは明らかに能力のひとつだ。文章がうまくなる素養が1つだけあるとしたら、間違いなく「伝えたいことがある」だ。伝えたいことがあれば、あとは技術の問題で、習得が可能だ。ただ、普通、文章を1つや2つは書けたとしても、たくさん書き続けることは難しい。「そこまで、伝えたいこと」がないからだ。あるいは、「自分の存在証明」にそこまでのエネルギーを使えない。 でも、世の中に対して違和感を感じるひとや、自分の価値を信じるひとのなかには、伝えたいことが次から次へと湧いてくる人がいる。それは間違いなく才能の1つだ。 だから、「文章を書きたい」という以前に、「伝えたいことがあるか」は、文章を書く際にはとても大事なことだと思う。 この半年は、正直なところ、ほとんどプレイベートがないぐらい忙しかった。その理由は、新作の執筆だった。しかも、二冊同時に出る。自分にとっては三冊目・四冊目の単著になる。ただ、今回が一番、悩んだ。それは 「いったい、何のために、俺は文章を書くのだろうか?」 「なぜ本をつくるのか?」 という問いだった。まさに、自分が伝えたいことがまだあるのか? という根底への問いかけだった。それでも本は生まれた。その理由は、死生観に基づくものだと思う。 切迫感 「32歳までにビジネス書のベストセラーを出す。そうでなければ、死んだほうがいいな」 それが、正直なところ、28歳ぐらいからずっと感じていたことだった。20歳の頃に気づいたことは、自分はビジネスが好きだ、ということだった。もともと、高校時代に(いわゆる) 社会起業家 として活動してきた自分が感じたことがあった。それは、ボランティアでは世界は変わらない。ということだった。善意だけで救える世界は限定的だと理解した。 そんな僕がビジネスに興味をもつことはある意味で必然だったかもしれない。ただ、その中で憧れたのは「起業家」ではなかった。どちらかというと、作家性を兼ね備えた参謀という感じのひとだった。 たとえば、クレイトン・クリステンセンや、ダニエルピンク、 三枝匡 、 大前研一 といった人物たちだった。陳腐な言い方をすると、「ビジネスインテリ作家」という枠だろうか。世界を構造化する審美眼と、作家性、その上で、文体からも感じる熱いパッション。そんな人間になりたい、と思った。 いつしか、その憧れは夢となり、そして、「絶対にこの領域で成果を出したい」という覚悟まで変わった。それが、32歳までにベストセラーを出す、ということだった。 なぜ、32歳か?
読書はもっとも費用対効果の優れたスキルアップだと思いますが、「本の虫だよ」というほどでなくても、習慣的に読んでいるという人は少ないように感じます。もちろん忙しい就活生・社会人なのは承知のうえですが、それでも「もしもこれらを読んでいないならもったいなさすぎる!」という、 義務教育にすべきレベル のビジネス書をご紹介いたします。 『企業参謀』大前研一 マッキンゼー日本支社長、アジア太平洋地区会長を勤め上げ、ビジネス・ブレークスルー大学を主宰している経営コンサルタントの頂点・大前研一氏のベストセラー。 ロジカル・シンキングなんて言葉が定着する遥か前から説明されていた戦略的思考、現状分析、問題解決の手法の原点というべき内容がここにはあります。 Amazonで詳細を見る 『道をひらく』松下幸之助 言わずとしれたパナソニック(旧松下電器産業)の創業者、松下幸之助氏による経営哲学指南。具体的なハウツーはなく、ものすごく平たくいえば「世のためを考え事業を推進する」といったマインド面のありかたを説いた 高尚な自己啓発本 。 圧倒的なモノ不足だった戦後の日本において、松下幸之助氏がどのように考え巨大企業を築くに至ったか感じ取ることができます。 小さいことで悩んでいる場合じゃない! と前向きな気持ちに、そして使命感に燃えさせてくれる情熱の名著です。 『マネジメント』ピーター・F・ドラッカー 経営学という学問において 最大最後の巨人 、ドラッカー。 なんだか最近『もしも女子校生が〜』という内容を噛み砕いたパロディ作品が売れたようですが、インスタントに吸収しようとしないで、ぜひ原典に当たり、難解であろうと努力して読んで血肉にしてほしいなと思います。マネジメント、イノベーション、ソリューション。いま 当然のように使われるカタカナのビジネス用語のうち多くがドラッカーの言葉である ことがわかります。誤用されている単語も多くなってきていますが、ぜひオリジナルを確認し、その本来の定義を学んでください。 『人を動かす』デール・カーネギー 世界中で殿堂入りしている 歴史的名著 、それが『人を動かす』です。 どのようにして人に好かれるか。そして、動いてもらえるのか。その具体的な原理原則がまとまっています。 この手のあらゆるハウツー本は、すべて『人を動かす』の焼き直しに過ぎません 。それほど他人を巻き込む方法論を網羅的に抑えており、そしてわかりやすいという、伝説の書です。 『バフェットからの手紙』ローレンス・A・カニンガム ウォーレン・バフェットの名前を知っていますか?
科学的思考❻_大前研一『企業参謀』読解! CEO上田 2021年5月1日 28歳、新人企画職として初めて触れた「科学的思考」『企業参謀』は、世界の代表的な経営コンサルティング会社マッキンゼー日本法人の実質的な創業者であり、現在、ビジネス・ブレークスルーというオンライン大学・大学院を経営している大前研一さん30歳の時の著作である。初版は確か1970年頃だったか。日本が...
それは、 大前研一 さんが『企業参謀』という大ベストセラーを出したのが、その年だったからだ。もし、32歳までに本格的なビジネス領域でベストセラーを出せなければ、自分は何の領域でも日本のトップにはなれない。そう思った。 これはある意味で敗北からのスタートだったと思う。自分は、絶対に 孫正義 には勝てない。 柳井正 にはなれない。起業家としては、日本でTOP5%にも入れないだろう。だったら、僕ができることはなんなのだろうか? それを考えつづけた。 それが 「働くひとへの応援ソング」を作りたい。 ということだった。 ビジネスパーソン は日本だけでも6, 700万人もいる。そんな彼らを勇気付けられるようなものを作りたい。そう思った。高度にビジネスの世界を理解しながら、 ビジネスパーソン に知恵と勇気をシェアできるような作品。それを作りたいんだと思った。読んだ後に、世界の見え方が変わる「理論」がある。そして、「勇気」がでる本。 ビジネスパーソン は、多くの人が大小の悩みを持っている。彼らに知恵と勇気を与えられたとしたら、これ以上に嬉しいことはあるだろうか? 僕が本を書く理由はそこにしかない、と気づいた。 22歳、32歳、そのときの「全力」を世の中にぶつけた文章は心を動かす 「何をかけばいいのか?」 というのは、作家にとって永遠の課題だ。 その中で、おそらく大事なことの1つは 「今、この瞬間、この年齢だからこそかける文章を書く」 ということだ。これは、ある編集者が言っていた。その編集者は、世界的な 経済誌 のヘッドクオーターの編集責任者をしているが、彼はこういった。「北野さんは、きっと、死ぬまで、文章を書き続けると思いますよ。今の年齢だからこそかけることを書いて、それを数年後に自分でぶち壊していく。そういう風に生きていくと思います」と。 なるほど。そうかもしれない。 でも、これは僕だけではない。きっと、みんながそうなのだ。 書くこととは、足跡を残すことだ。今の自分、いまのあなたが感じること。それは、未熟で、完成なんてされていない。でも今を生きるエネルギーや、伝えたいものがあるなら、今のあなたを残すべきなのだ。それは、10年後の自分 からし たら笑っちゃうような、些細な話かもしれない。でも、その瞬間に生きた言葉こそが、今の時代を生きるひとたちの「応援ソング」になる。だから、今しか書けないことを書くのだ。 知っているだろうか?
ホーム > 和書 > ビジネス > ビジネス教養 > 時事読物 内容説明 手本と解答がない今、成功へのプロセスは自らが考えださなくてはならない。オピニオンリーダーとして、常に最先端で活躍を続ける著者の最善解を導きだす思考法を全公開。 目次 1部 戦略的思考とはなにか(戦略的思考入門;企業における戦略的思考;戦略的思考方法の国政への応用;戦略的思考を阻害するもの;戦略的思考グループの形成) 2部 戦略的経営計画の実際(戦略的に考えるということ;"低成長"とはなにか;戦略的思考に基づいた企業戦略;戦略的計画の核心;先見術)
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大学進学を目指す中・高校生、保護者のみなさんを対象とした進学イベント、「大学進学フェスタ 2021 in KYOTO」に本学も参加し、入試相談コーナーを設置します。 入試相談コーナーでは、本学入試企画課職員が相談員としてさまざまな相談に応じます。学部・学科のこと、学生生活のこと、入試のことなどお気軽にお尋ねください。 開催内容等の詳細は、以下のWebサイトをご覧ください。 大学進学フェスタ 2021 in KYOTO
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