撮影/菅原景子 取材・文/岡林敬太 イラスト/かざまりさ 年末年始の繁忙期は、身体の不調が出やすい時期。冷え、肩こり、むくみなど、お悩みは人それぞれですが、実はそうした不調を解決してくれるのが、身体を中から温め、血の巡りを良くしてくれる「お灸」です。お灸といえば小難しいイメージがあるかもしれませんが、最近は「せんねん灸」などの普及により、自宅で簡単にできる「セルフお灸」も幅広い世代に人気。どう対処していいのかわからないその身体の不調に、今こそお灸を試してみませんか? お灸の歴史は古いです。2, 000年前に中国ではすでに医術として体系化され、その後、遣隋使や遣唐使によって日本へもたらされた治療法と言われています。でも、古臭いと思うことなかれ。最近では、「自分で自分の治療と予防ができるアイテム」として、お灸の人気が再燃中なのです。年配層のみならず、若い女性の利用者も急増しており、「お灸女子」なんて言葉も耳にするようになりました。 とはいえ、未経験者にとっては神秘の世界。お灸にはどんな効能があるのか? そして、その使い方とは?
お悩み① 「肩こり・首こり」にはこのツボ! 接客の緊張感や、長時間のデスクワーク、あるいは運動不足などが原因で、肩や首が痛かったり重かったりするPTRも多いのではないでしょうか。「肩こり・首こり」に効くツボは以下の2カ所です。 「曲池(きょくち)」は、ヒジを曲げたときにできる横ジワの端。丸まりがちな背中を伸ばし、肩こりを緩和します。「陽陵泉(ようりょうせん)」は、ヒザの外側の飛び出た骨のすぐ下の凹んでいるところ。身体の左右のバランスを整え、肩にかかる負担をやわらげます。この2つのツボにお灸を据えることで、「肩こり・首こり」の緩和が期待できます。 お悩み② 「眼精疲労」にはこのツボ! 目を酷使する仕事を続けることにより、目の痛み・かすみ・充血などの症状が出る「眼精疲労」。パソコンやスマートフォンの見すぎに心当たりがあるPTRは、以下のツボを積極的に温めましょう。 「曲池(きょくち)」の位置は、上のお悩み①を参照。「曲池」は目の症状にも効果があります。そして「太衝(たいしょう)」は、足の親指と人差し指の付け根から足首に向かって指で撫でると、骨と骨がぶつかって進まなくなるところにある凹み。目はもちろん、精神的疲労、身体的疲労をやわらげ、日頃酷使している箇所全般に効きます。 お悩み③ 「足のむくみ」にはこのツボ! 立ったままや座ったままなど同じ姿勢で長時間働き続けるPTRは、「足のむくみ」に悩みがち。帰宅後のセルフお灸で、足に溜まった余分な水分や老廃物を体外に排出しましょう。 足の親指を曲げてできる側面のシワのうち、親指に近い側が「大都(だいと)」、土踏まず寄りのシワが「太白(たいはく)」です。また「太渓(たいけい)」は、内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみにあります。これらはいずれも血行を改善し、代謝を促すツボです。この3点にお灸を据えると「足のむくみ」の緩和だけなく、予防効果も。さらに「大都」と「太白」は、お肌のリフトアップ効果も期待できます。 お悩み④ 「便秘」にはこのツボ! 主に女性PTRのお悩みとして多い「便秘」。腹筋が弱い、ホルモンの作用、無理なダイエット、ストレスなどが、その原因として挙げられます。以下のツボにお灸を据えれば、腸の動きが活発になり、便意が自然と促されます。 「神門(しんもん)」は、手首の曲がりジワを小指側へ撫でてゆき、小指下の骨の出っぱりの手前。気持ちをリラックスさせてくれます。「足三里(あしさんり)」は、ヒザの皿の下にあるくぼみから指幅4本下の凹み。胃腸の運動を活発にします。この2つのツボにお灸を据えると、腸の働きが活発になり、便意が自然に促進されると言います。 お悩み⑤ 「花粉症」にはこのツボ!
A 顔には絶対しないでください。顔の症状を改善するツボは経絡上でつながった手や足のツボがおすすめです。 Q7 子どもにお灸してもいいですか? A 使用上の注意にもある通りさけてください。 Q8 妊娠中にお灸をしてもいいですか? A 使用上の注意にもある通り、自分でお灸をすることはさけて医師、又は鍼灸院にご相談ください。 Q9 お灸は毎日してもいいのですか? A お灸は自然治癒力を高めることで病気になりにくいカラダをつくります。症状を和らげるためにお灸を使うのもひとつの方法ですが、たとえば2日に1回、3日に1回でも続けることもお灸のかしこい使い方です。 Q10 お灸はいつしたらいいですか? A 入浴前後、食事直後、飲酒後、発熱時は全身の血行が良くなりお灸の効果がうすれたり、やけどになりやすいので避けてください。その他はいつしていただいても結構です。リラックスできる時間がいいですね。 Q11 お灸は1回にどのくらいしてもいいですか? A ・初めての方は1つのツボに1日1回、1個から。ツボは1〜3カ所程度からはじめてください。 ・お灸のツボは血行不良を起こし、温熱が感じにくいポイントです。温熱を感じるまで1つのツボに2~3個、ツボは3ヵ所程度を目安に、それでも温熱を感じない時は次の日に同じツボにしましょう。 症状にあわせたツボや痛みのある所へ、心地よいと感じる範囲内で行ってください。 Q12 症状によってお灸をいつすれば特にいいということはありますか? A お灸はカラダの不調となっている原因から改善していくもの。朝、昼、夕、晩、症状は1日のうちで変化していきますので「この症状はいつ」ということはありません。 基本的に、ご自分の生活リズムの中でお灸をしやすいタイミング、時間帯でかまいません。 また、症状が気になる時にはそのタイミングでお灸をしていただければけっこうですが、今まで経験したことがない症状であったり、お灸をすえても一向に改善しない場合は、医療機関にご相談ください。 Q13 お灸はどこにすればいいの? A カラダの不調のあらわれるポイント、ツボへせんねん灸をはってください。 ツボは症状によって異なりますのでツボ図や「 とっておきの13のツボ 」などを参考におおよその位置をさがし、そのあたりを指で軽くなでてください。 ツボは血行不良をおこしている箇所。張りがなく、へこんでる、カサついているなどの特徴があります。 またさわってみて「軽い痛み(圧痛)を感じるところ」も阿是穴(あぜけつ)というツボです。 Q14 お灸をしてはいけないところはありますか?
「犬にステロイド出されたんだけど、副作用が心配…」 「ステロイドってネットで調べたら、怖くなってきた…」 「ステロイドの効果と副作用ってどうなの?」 など犬のステロイドについて、その効果や副作用を心配している飼い主様は多くいらっしゃいます。 トラまりも ステロイドは、適量をしっかり検査して投与すれば、決して怖い薬ではないよ。 この記事では、犬のステロイドについて、 ステロイドにはどんな効果があるの? 副作用の症状ってどんなの? 犬の多飲多尿は病気?愛犬が水をよく飲む!多飲多尿の目安・危険性は?|犬のごはん塾. 副作用が心配だけどあげたほうがいいの? などを分かりやすく解説いたします。 トラまりも この記事を書いている私(トラまりも)は、東京で 動物病院 を運営しております!獣医療には20年ほど携わっています。 犬のステロイドの効果と副作用とは? 結論から言うと、ステロイドは効果も非常にありますが副作用もたくさんある薬です。 ステロイドはもともとは副腎という、腎臓の上にある器官から作られるホルモンです。 このホルモンが持っている作用を「薬として応用したもの」がステロイド薬(副腎皮質ステロイド薬)です。 副作用ばかりがピックアップされがちですが、効果が早く出てよく効くいい薬です。 では、犬に対するステロイドの効果と副作用について解説していきます。 犬に対するステロイドの効果 ステロイドにはいろいろな効果がありますが、小動物臨床では主に、 抗炎症薬(炎症に関わる物質の産生抑制) 免疫抑制作用(過剰な免疫反応を抑える) 抗がん剤の補助 として用いることが多いです。 ステロイドを使用する犬の病気 皮膚病の痒みの治療として、ステロイドはよく出されます。 犬は皮膚をなめたり噛んだりするので、塗り薬等の局所療法がしにくいため、飲み薬を処方することがよくあります。 トラまりも かゆみ止めと言って出されるときは、ステロイドの時が多いよ。 また、 免疫異常が原因での下痢や嘔吐 各種アレルギー疾患 貧血や血小板減少 リンパ腫 椎間板ヘルニア 多発性関節炎 …などキリがないくらいステロイドが活躍する場はたくさんあります。 ステロイドのいい点は、 よく効く! 早く効く! 安価!
「犬の多飲多尿は病気のサイン」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
獣医師によるコラム 「たくさんお水を飲む、たくさんおしっこが出る」は病気のサイン!? 犬と猫の緩和ケア. こんにちは、夏の暑さが日ごと増していく今日この頃ですね。私達ヒトでもそうですが、動物は暑くなるとのどが渇き、よくお水を飲むようになります。これは、体が水分の不足を感知して「のどの渇き」を催す正常な反応です。つまり、のどが渇くということは、脱水への防御反応と言えます。 一方で、何らかの病気にかかったワンちゃん・ネコちゃんは、 「多飲多尿(たいんたにょう)」 という、 病的にたくさんお水を飲みたがる症状 を示すことがあります。今回は、この「多飲多尿」という症状についてお話したいと思います。 ①飲む水と出る水の調節 飲んだお水は、必要量が体内に蓄積され、余分な量や熱の調節、老廃物の排出のために汗や吐く息、そして便や尿として体外へ排出されます。飲むお水と出ていくお水の量は、主に脳と腎臓の働きによりバランスがとられています。 例えば、体からお水が大量に失われたり、塩分を大量に摂取したりすると、血液中のナトリウムなどのイオンバランスが変化します。この変化を脳が感知し、尿を作っている腎臓がお水を引き戻す(これを"再吸収"と言います)ための命令(抗利尿ホルモン)を出します。また、「渇き」を刺激し飲水量を増加させます。さらに腎臓自身もホルモンを出し、体内で水分を保つ反応が起こります。逆に、体中にお水が大量に存在する場合は、腎臓が尿へとお水をどんどん排出します。 ②「多飲多尿」とは? 健康な動物では、1日に体重1kg当たり50~60mlの水を飲み、20~40mlの尿を排出します。 例えば、個体差もありますが、体重約10kgのワンちゃんですと、1日に500mlのペットボトル1~1. 5本ぶんのお水を飲み、1本よりやや少ないくらいの尿を排出する計算になります。もちろん、その子の体格や気温、運動の状況によってこれらの量は変化することがあります。 病的にたくさんのお水を飲みたくさんの尿が出る状態を「多飲多尿」と言いますが、具体的に「病的にたくさん」には次のような基準があります。 ③「多飲多尿」が起こるしくみ 先ほどご説明したように、飲む水と尿へ出る水の量は、主に脳と腎臓の働きにより調節されています。ですから、脳あるいは腎臓の機能のいずれかが障害されると、飲む水と出る水のバランスが崩れてくるのです。したがって「多飲多尿」とは、ある病気と必ずしも1対1で現れる症状ではなく、その背景に脳や腎臓の機能に関係する様々な病気が隠れている可能性があります。言い換えれば、 様々な病気の症状として多飲多尿が現れる ということになります。 実は、多飲多尿が現れる病気の多くは、「たくさんお水を飲むため尿が出る」よりも 「たくさん尿が出るためにお水を欲しがる」場合のほうが多い と言われています。 では、「多飲多尿」を示す病気の代表例とそのメカニズムをご説明します。 1.
上記図をご覧ください(手書きなので汚くてすみません)。 (脳)下垂体後葉から分泌されるホルモンにはバソプレシン(抗利尿ホルモンとも)や オキシトシンがあります。 とりあえず、 バソプレシンが分泌されなくなる原因は (脳)下垂体の何かしらの異常です。 具体的には バソプレシンが分泌されなくなる原因として ・腫瘍(ガンとか) ・奇形(生まれながらのもの) ・炎症(ばい菌とかウイルスの感染など) ・外傷(交通事故で頭を打ったとか) ・原因不明(特発性、検査したけど異常がない) などが下垂体後葉に存在することが考えられます。 上記原因はMRIが完備された動物病院であれば 診断する事が可能 です。 MRIがないと、脳内に腫瘍があるかとか外傷や炎症があるか 診断が正確にはつきません。 もちろん、MRIだけでなく 血液検査やホルモン検査など、 いろんな検査を組み合わせる必要があります。 ただ、MRIは導入するのに数千万円かかるので MRIがある動物病院なら血液検査やホルモン検査なども 当然実施可能ということから、 MRIがある動物病院であれば、中枢性尿崩症かどうか 診断は可能といえるでしょう。 犬猫の多飲多尿の原因になる腎性尿崩症とは?
よく水を飲むようになったり、大量の薄いおしっこをするなんて症状はもしかすると何か隠れた病気の兆候かもしれません。今回は多飲多尿疾患についてお話します。 多飲ってどのくらい? まずは1日の飲水量の測定を行ってください。水入れを一旦空にして500ccのペットボトルに汲んでおいた水を入れていって、朝7時から翌日7時までといった24時間で何㏄飲んだかを計測してください。それを動物の体重(Kg)で割って体重1Kg当たり、犬で90cc以上、猫で50cc以上飲んでいるようであれば「多飲」であると言えるでしょう。 多尿ってどのくらい? 飲水量のチェックで「多飲」が認められるようなら、通常は多尿が原因です。何かの原因で薄い尿しか作れなくなってその結果脱水してのどが渇いていると考えられます。一日の尿量を調べることは実際には無理なのでまずは尿検査が必須です。 尿検査項目 • 尿比重 :正常は犬で1. 030以上、猫で1. 035以上です。比重が低下していれば多尿と判断します。腎臓がろ過したばかりの尿を原尿といいますが、その比重は1. 008~1. 012です。この比重の尿を等張尿と言い、まったく濃縮されていない状態であると言えます。 • 尿蛋白 :正常は(-)です。腎臓疾患、尿路感染などで陽性となります。非常に高ければ尿中蛋白クレアチニン比(UPC)を測定します。正常は<0.
「愛犬が水をたくさん飲んで、たくさんおしっこをする」と感じたことはありませんか? 「水をたくさん飲めば尿も多くなるのは自然なことだから、放置しても大丈夫だろう」と思うかもしれません。確かに、飲水量が増加すれば尿量も増加します。 しかし、本当に放置してもよいのでしょうか? 今回は犬における多飲多尿について、獣医師が詳しく解説していきます。 「多飲」「多尿」の基準は?