でもバーナムへの憎しみを彼らは誰かにぶつけるのではなく、自分以外の人間に私という存在を見せつけることで、私という存在を証明させる。 今までつけてきた傷はもう隠さない、再び同じような傷が増えたとしても、もう逃げない。 堂々と人前を歩き、私が私であることをみんなに訴える。 そんな気持ちで パーティー会場の人たちの前に現れ、高らかに歌う「This Is Me」は圧巻です。 で、ジェニーリンドという存在も、物語の中ではバーナムのような思いを抱いていたことが分かります。 婚外子として生まれた彼女は、バーナムやフリークスたち同様不遇の人生を歩んできました。 とにかく成功して今まで私を見下していた奴らにぎゃふんと言わせてやるという強い気持ちが、彼女を成功に導かせたのかもしれません。 だからバーナムと出会った時、同じ匂いがすることを彼女は感じ取っていたと思います。 ジェニーの貪欲な思いは、歌詞にも強く表れていました。 彼女が歌った「Never Enough」という歌は、まさに成功を勝ち取ったハングリー精神の強いバーナムへの愛の告白とも感じ取れる内容の歌でありながら、どれだけ成功してもどんなに光が当たっても、これしきの事で満足いくような私ではないというニュアンスの歌。 きっとバーナムを独占したいという思いもあったように思えます。 あなたもそうよね、今の幸せじゃあ満足できないのよね? アタシと同じ。 じゃなきゃ家族や今やってるショーをほっぽりだして、私に人生賭けたりしないですもの。 だからあなたと私でもっと高みへ行きましょう? そしてあたしに光をもたらせて!
それが本当に自分が願うことなのでしょうか?
そんな米林監督が『メアリと魔女の花』で描きたかったこと 『メアリと魔女の花』は"魔女"のコンセプトがクローズアップされていますが、米林監督は「魔女というより、魔法についての物語」だと明言しています。 とあるインタビューでは、「一番やりたかったことは、自分の力で道を切り開いていくこと。スタジオジブリという"魔法"を使って映画を作っていた僕たちが、その力をなくしてしまった後、どんな映画を作れるのだろうかと」と語っていました。 魔女が描きたかったというよりも、『魔女の宅急便』を観て育った彼にとって、"魔法を使う存在=魔女"だっただけかもしれません。 米林監督はそんな魔女を今、描く意義についても明かしました。 便利になり、パソコンのボタン1つで物が買える現代。けれど東日本大震災以降、変わらずあると信頼していた様々なものが失われるのを見て、便利さや信頼も魔法と同じようなもので、ある日突然消えてなくなるかもしれない……。 それでも前に進む大切さを、魔法の力を手にするごく普通の少女を通して描いたのです。 実際に『魔女の宅急便』とは違った「魔女」が描かれた ©Buena Vista Home Ent. /Photofest 実際に『魔女の宅急便』と本作は似ているものの、両者には決定的な違いがありました。 「魔女宅」の魔女は、"空を飛ぶこと"だけが唯一の取り柄のキキ。スランプで能力を失い、街の人たちとの交流によって成長し、自信と魔法の力を取り戻す物語でした。対する『メアリと魔女の花』は全く逆の構造を持ち、斬新な魔女の物語に仕上がりました。 キキとは違い、何の取り柄もない普通の女の子だったメアリ。彼女はある日、偶然に魔法の力を手に入れますが、いざという時に力を失ってしまいます。 しかしここで、メアリは魔法を取り戻そうとはしません。ジブリ映画へのオマージュを盛り込みながら、ラストでメアリに「魔法なんていらない!」と言わせたところに、米林監督の「何かに帰依しなくとも、自分たちの力で道を切り拓くんだ!」という強い意志が見えます。 これは米林監督が現代に向けた新しい魔女の物語であり、ジブリに最大の敬意を示しながら、その"ジブリという魔法"に別れを告げた作品だったのではないでしょうか。 『メアリと魔女の花』はジブリあってこその映画だった! 『メアリと魔女の花』は、スタジオジブリがあってこその映画で、オマージュも意図した上で行われたことが伝わったかと思います。 『魔女の宅急便』との関係も、ジブリという巨大な魔法にかかっていた米林監督たちが、自らの力で新たな一歩を踏み出そうとする決意の象徴でした。メアリを米林監督に、エンドア大学にスタジオジブリを重ねて観ると、よりわかりやすいかもしれません。 ジブリの呪縛からはなたれた米林監督が、その遺伝子を受け継ぐ仲間たちとどんな作品を作っていくのか、次回作以降にも注目です。
0 out of 5 stars 無駄な前半とキャラクター、軌道修正した後半 Verified purchase 前半は無駄に長くキャラクターや不思議な世界の要素をもりだしますがそれがなに?と思うほどストーリーには関係がなく深堀もされないので。キャラ設定も世界観もどこか浮いていて落ち着かず、映画に見入ることはない。 さすがに長編でこれはまずいと思って誰かが軌道修正したのか、後半は面白くなってきたところで時間切れ。 最初から後半のように作ればいいのにね。 1度観たらもういいかなと思う映画 2 people found this helpful 5. 0 out of 5 stars これぞファンタジー! Verified purchase 映像の美しさと発想の奇抜さ、終始ドキドキワクワクソワソワ、これぞファンタジー映画最高峰という感じです。 実写やCGにはない魅力を最大に生かしていると思います。 また、佐藤二朗さんがずば抜けてお上手で素晴らしかったです。 4 people found this helpful See all reviews
さらに、他にも映画やドラマが見放題!特にU-NEXTは見放題対象の作品数が多く、 映画は現在、約10, 000本が見放題で配信中 です! 昔の名作映画から新作映画まで、ちょっとマイナーな作品も見られるので映画好きにおすすめですよ! 初回のお試し期間が1ヶ月もあるので気になっていたものがあればいろいろ見ちゃいましょう! U-NEXTは月額料金がちょっと高いけど、見放題できる作品がかなり多いからお得。新作映画はレンタルになっちゃうけどポイントでレンタル作品も見れるからコスパはいいよ。 \ メアリと魔女の花 見るならココ/