独白するユニバーサル横メルカトル とは、 平山 夢 明の短編 小説 。また、それを表題作とした短編集。 第 59 回 日本推理作家協会賞 短編部門受賞、 このミステリーがすごい!
「独白するユニバーサル横メルカトル」より。 市街道路地図帳の主人公が、詳細編み図 (おそらく女性かな?) を自身に挟み込み、怯える彼女をなだめながら一緒にくっ付いて一冊になってしまおうと言うんだけど、窓を開けながら走行する車内に入り込んできた旋風が一瞬にしてページをめくり編み図を車外へ吹き飛ばしてしまう場面。 地図帳にとっては想い人?を失う悲しい場面なんだけど、その風景を想像すると何故か笑いそうになっちゃうんだよね(;^ω^) その時の怒りで主人の為と言いつつ、復讐することを決意した地図帳が人間らしくて憎めない奴(笑) 「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」より。 この話が読んでいて一番のめり込んだわ! とくに296Pの カニューレ とト ロカール を使った拷問が・・・もうね・・・おじさんが今まで読んできた小説のエグイ描写ランキングで堂々の一位に輝くくらいに壮絶だったと記しておきます(>_<) んでもってこんな切ない終わり方が待っているなんてさぁ、すんごいお話だと思うよコレは! 紙に描くコテージに、いつかひょっこりやってくるのを待ちながらってのがロオマンスだわねぇ。 <<気になった・予想外だった・悪かったところ>> 気になるとこで二つほど。 「無垢の祈り」の続きはが知りたいんだけど、あれで終わりなんだろうなぁ。 いやあそこですっぱり終わったからこそ綺麗にまとまっているんだろうなと思ってすっぱり納得しよう。 「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」にて。 MCの夢の中に現れたのは結局なんだったのかな?何者かの侵入なのか、MCの思い込みなのか・・・? あとココの正体は何者だったのかってのもハッキリ描かれてはいない感じだったと思うけど。 (まあでも、正体はやっぱりアレだったんだろうなぁ・・・) << 読み終えてどうだった? 独白するユニバーサル横メルカトル. >> はあぁぁ~(*´▽`*) 短編集で全部面白かったのは初めてだったよ! どれもこれも生理的に精神的に嫌気のする場面や設定が作られていて、さらに結末もハッピーエンドじゃあない物語ばかり。 だけど、それが良いんです(=゚ω゚)ノ 全部の話が主人公視点のみで語られているからめっちゃ入り込んじゃうのだ。 んでもって酷い結末を迎えた瞬間、自分はただの読者で本当に良かったって心の底から感じるのが快感になっていたのかも。 それにキャ ラク ター達がまたいい味出してて、生き生きしているのよ。 「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」の主人公MCがおじさんのお気に入りで、ずーっと 磯部勉 ( メル・ギブソン の声優をよくやる人) の声でセリフが脳内再生されていたんだ。 ほんとに映画を観ている気分で読んじゃってたね。 もっと早くにこの作者の小説を読んでいたら良かったのに・・・。 だけどこれから未読作をズバズバ読み漁れるから逆に良かったのかも?
書店関係者 409607 評伝とあるから、小説仕立てかドキュメンタリー形式でイオン黎明期の出来事を描くのかと思ったらそれは最初だけで、ほとんどが小嶋氏のビジネス哲学を解説したビジネス書だった。やや肩すかしだったけど、巨大企業・イオン成長を人事面で支えた女傑の存在を初めて知った。人材育成こそなにより企業成長の要という小嶋氏の思想は、日本の企業にかつて見られた家族的企業風土に通じるものがあるかもしれないが、とても根本的で重要なことのように思う。 教育関係者 540714 岡田屋だった頃の記憶もおぼろげにあるし、四日市の商店街にジャスコがあった頃はよく行っていた。いつの間にか全国展開していて、その知名度の高さに驚いた。パラミタミュージアムができた頃、岡田一族の女性が趣味で作ったみたいなことは噂に聞いた。近いので何度か行っている。ずっと一利用者であり、その経営理念のようなものは知らずにいた。ここまで人を、教育を大切にする会社だったとは……。エントリーすればよかった。「問題あらへんか?」って聞かれたらドギマギして取り繕いそうだし、厳しさに根をあげていた可能性の方が高いか?そもそも採用されない! ?ともあれ、よく学び、機を見て実践すること、日々勤勉であることなど、小嶋千鶴子さんの生き方には学ぶことが多い。 レビュアー 540691 イオングループの元経営者で、イオンのビジネス精神を築いた小嶋千鶴子氏。三重県四日市の岡田屋をジャスコへ、そしてジャスコをイオングループへと基礎を築いた人である。 家業から企業へ。企業からさらに産業へと発展させた経営手腕から「人事・組織専門経営者のレジェンド」とさえ呼ばれている。 本冊においては、 1.生い立ちと試練 2.人生哲学 3.経営哲学 4.人事哲学 5.自立・自律して生きるための処方箋 と大きく5つに分かれているが、ここでは「人生哲学」に注目をし、その中から1つを紹介したい。 ◆信頼の基礎は責任感と使命感 「店長の仕事で最も重要なことは、地域での会社の代表として、お客様へのサービスと数百人の従業員を預かり、責任ある仕事を任せているという使命感をもつことである。」 店長セミナーでの発言である。他人との協同は大切であり、店長が信頼されていないと部下はついていかない。 では、信頼の基礎とは何だろうか?
2019年33冊目読了 かねてから日経新聞に広告があり、ベストセラーになったとのことで購入。 イオン躍進の影の主役「小嶋千鶴子氏」の生涯を通しての経営哲学の記録。 第1章の生い立ちから試練までは文句なく星5つ。 共感を得たり示唆に富む記述が多く、マーカーで真っ黄色になりましたが 第2章以降は、数ページごとにまとめられた「松下幸之助の教え」のような凡庸な作りで ストーリーとして面白いものはありませんでした。 第1章が素晴らしかったので、やや退屈に感じたのも事実です。 レビューでも評価が別れていますが、岡田屋商店を世界に名だたるイオングループとして 焦土から復興した事実と、その背景にある小嶋氏の哲学には感服いたしました。 繰り返しになりますが、第1章は起伏があり、経営哲学があり素晴らしく感動しました。 本としての全体の評価は凡庸な星3つです。
本書の要点 【要点1】 千鶴子は最高人事責任者として、四日市市の岡田屋をジャスコへ、そしてジャスコをイオングループへと育て上げる基盤を築いた。 【要点2】 千鶴子はしばしば、社員に「問題あらへんか?