腰椎 固定 術 再 手術 ブログ

Sun, 28 Jul 2024 07:41:01 +0000

それはチャグムがその身に"精霊の卵"を宿してしまったからでした。新ヨゴ国では皇族はなにより清い存在です。ですから皇子であるチャグムが精霊などに取り憑かれてしまったことを、帝は看過することはできませんでした。 皇子の母である二ノ妃は、用心棒バルサとの出会いに運命を感じ、バルサに息子を預けることを決心します。このシーンのバルサと二ノ妃とのやりとりも秀逸ですので、ぜひ注目して読んでみてください。 わけもわからないまま母親と引き離されたチャグムは、バルサに連れられて追っ手から逃げる旅に出ます。皇子であるチャグムにとって外の世界はすべてが初体験です。そしてバルサにとっても、幼い子供を守り、かつ育てていくというのは初めての経験になります。 皇子のくいしばった歯のあいだから、嗚咽がもれはじめた。 「人の運命なんて、わからないもの。生きのびれば、いつかまた、母君に会える日がくるかもしれない。死ねば、それっきりだ。——わかったかい? チャグム」 チャグムは、きりきりとくいしばった歯を鳴らして、バルサを見あげた。そして、流れる涙をむちゃくちゃにぬぐいながら、かすかにうなずいた。 (この皇子には、気骨がある) バルサは、ほほえんだ。そして、チャグムの背を押して、むうっと硫黄の匂いのこもった、湯の排水溝を利用した抜け道に、足を踏みいれていった。 (44ページより) 果たしてバルサはチャグムを守り切ることができるのか? そしてチャグムの宿した"精霊の卵"の正体とは?