2018年6月6日 すべてを捨てて感覚を研ぎ澄ました 取材・文:磯部正和 写真:日吉永遠 若手人気俳優として数々の映画やドラマに出演している 山崎賢人 (「崎」は「たつさき」)。近年は漫画の実写化作品への出演が続いていたが、映画『 羊と鋼の森 』では、ピアノの調律師という職業を題材に、セリフの少ない繊細な演技を披露し、新たな一面を見せている。北海道・旭川で行われたロケで「作品とじっくり向き合えた」という山崎が、本作で挑んだ新しいアプローチ方法やこれまでの俳優人生を振り返った。 [PR] 橋本監督とはじっくりディスカッション Q: 橋本光二郎監督とは『orange-オレンジ-』以来、2度目のタッグとなりましたね。 一度ご一緒した監督とまた作品をやれるというのはうれしかったです。 Q: 前作とはなにか違いがありましたか? 【山﨑賢人ファン!!】映画『羊と鋼の森』ロケ地巡り② | asatan. 『orange-オレンジ-』のときは、僕以外にも5人の仲間がいる撮影現場だったことと、僕自身すごく忙しい時期だったので、あまりゆっくり話すことができませんでした。でも今回は(北海道の)旭川のロケで、比較的ゆっくりと撮影に臨めたので、役についても深くコミュニケーションをとりながら撮影ができました。 Q: どんなコミュニケーションをとったのでしょうか? 現場でもそうですが、同じホテルに泊まっていたのでホテルの温泉でお会いしたときなども長時間、話し込みました。僕が演じた外村直樹という男は、北海道の山のなかで育った青年なのですが、僕自身は都会で育ったので、理解しづらい部分などをしっかりお話しさせていただきました。 『ジョジョ』とは正反対のアプローチ方法 Q: 『orange-オレンジ-』からの成長を見せたいという思いはありましたか? 特にそういう気持ちではなかったのですが、時系列的に言うと、この映画の撮影の前が『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』だったんです。三池崇史監督と橋本監督は全然違う演出方法ですし、作風もまったく違うので、『ジョジョ』で得たものはすごく大きかったのですが、あえてそれを全部捨てて臨もうと思いました。 Q: 具体的に捨てるというのは? 『ジョジョ』で演じた東方仗助は人気漫画のキャラクターで、情報もたくさんありました。戦いのシーンが多く気合を入れて死ぬ気で臨んだんです。でもこの作品の外村は、とても繊細な表現が要求されるものでした。時期的に僕自身が繊細な感じじゃなかったのですが、まずはすべてを捨てて感覚を研ぎ澄まそうと思ったんです。 Q: 役に対してのアプローチ方法を変えたということですね。 そうですね。できる限りフラットに、キャラクターを作り込むことなく、現場で感じることをどれだけストレートに表現できるかが重要だと思いました。森で音を聞いたときの感覚など、空気で感じるものをスクリーンに映し出せるかがキーポイントになると思っていました。 三浦友和のセリフに「鳥肌が立った」 Q: その場で感じたものを表現するということですと、受ける芝居が重要になってきますね。 三浦友和さん、鈴木亮平さん、光石研さん、堀内敬子さんなど長くキャリアを積まれている方たちと僕の関係性が、劇中の(三浦演じる)板鳥さんや(鈴木演じる)柳さんと外村の関係性に似ていたので、先輩方の演技に引っ張っていただく部分が多かったです。 Q: 調律師を目指すきっかけになった板鳥を演じる三浦さんと対峙してみていかがでしたか?
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山崎賢人が主演を務め、「火花」「君の膵臓をたべたい」などを抑えて2016年「本屋大賞」を受賞した小説(著者:宮下奈都)を映画化する 『羊と鋼の森』 。このほど、本作の本予告映像が到着、日本が誇る世界的音楽家・久石譲とピアノ奏者・辻井伸行によるエンディング・テーマもお披露目された。 >>あらすじ&キャストはこちらから 山崎さんがドラマ「トドメの接吻」のホストから一転、調律師としてひたむきにピアノと向き合い、迷い悩みながらも周囲の人々に支えられ成長していく主人公を演じる本作。このたび、作曲・編曲を久石さん、ピアノ演奏を辻井さんが担当したエンディング・テーマ「The Dream of the Lambs」が、本予告映像とともに公開された。 世界で活躍する音楽家のタッグが"相思相愛"で実現!
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夢に 国へ 《直訳》 歌の翼に乗せて 心から愛する君を連れてゆこう ガンジス河の流れる沃野へ 僕はそこでもっとも美しい場所を知っている そこには赤い花咲く庭があって 静かな月光のなか 蓮の花が 親愛な妹であるあなたが来るのを心待ちにしている すみれはクスクス笑い戯れ 空高く星々を仰ぎ見る バラはひそやかにかぐわしいおとぎ話を お互いの耳に語り合っている おとなしくて賢いカモシカが 飛び跳ねて寄ってきては 耳を澄ませている そして遠くでは聖なる河が さらさらと波音を立てている 僕は君とそこで ヤシの木のもとに身を沈めて 愛と安らぎを飲みつくし 至福の夢を夢見ていたい
作詞:譯詞:津川主一 作曲:メンデルスゾーン 歌の翼を かりて行(ゆ)かな 幸(さち)あふるる 夢の国へ 陽(ひ)のさす園に 花は香り 見わたす池に 蓮(ハチス)におう なつかしきかな 夢の国や いそぎて行かな 清き園へ 可愛ゆきすみれ われを招き そよぐ風さえ 友を呼べり いざわが友よ たちて行かん 麗(うるわ)しの 夢はてぬ国へ はてぬ国へ 国へ
僕等は椰子の木の元に降り立ち 愛と平穏を満喫し 幸福に満ちた夢を見よう 関連ページ メンデルスゾーンの有名な曲・代表曲 『歌の翼に』、『結婚行進曲』、『バイオリン協奏曲(メンコン)』など、ドイツの作曲家フェリックス・メンデルスゾーンの有名な曲・代表曲の解説と視聴 ハイネ詩集『歌の本』とドイツ歌曲 メンデルスゾーンをはじめ、シューベルトやロベルト・シューマンなどもハイネの詩集『歌の本』に作曲した歌曲を発表している。 ドイツ歌曲(リート)有名な曲 歌詞の意味 『野ばら』、『ローレライ』、『歌の翼に』など、19世紀ロマン派ドイツ歌曲を中心とした定番の作品解説