犬の白内障の予防法は確立されていません。 しかし、糖尿病が原因で発症する白内障の場合は、高血糖が水晶体を白濁させ、血管や神経が劣化することで進行するというデータがあります。このことから、抗酸化作用や免疫力を高める作用のある食べ物・サプリメントなどで、白内障の予防が期待できるかもしれません。 なお、抗酸化作用や免疫力を高める作用のある成分としては、ビタミンE、ルテイン、プロポリス、アガリクス、β-カロテン、ビタミンCなどが挙げられ、これらの製剤が「白内障予防サプリメント」として発売されています。 そのほか、目に刺激を与えないよう、強い紫外線の下に長時間いさせない、ケガを誘発するような接触トラブルを回避するということも、白内障の予防には大切なことです。 犬の白内障は早期発見が大切! 気になる症状が見られたら動物病院へ 犬の白内障は驚くべきスピードで進行するタイプもあり、短期間で失明に至ることもあります。特に好発犬種や若いのに目に異変が見られたら注意が必要です。予防法が確立されていない以上、白内障の一番の対策は、早期発見しかありませんので、こまめに愛犬の様子や目の濁りをチェックし、必要があれば動物病院で検査するようにしましょう。 監修/石田陽子先生(石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長) 文/ハセベサチコ ※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。 CATEGORY 犬と暮らす 2021/07/26 UP DATE
犬の白内障の原因は大きく分けて2つあります。 原因(1)先天性白内障(遺伝性) 遺伝が原因で産まれたときから水晶体に濁りがあり、視力が著しく低いなどの症状が見られます。また、6才未満の若いときに白内障を発症する場合は、 「若年性白内障」 と呼ばれ、早い犬だと生後数カ月で発症するケースも。この場合も遺伝が原因と考えられています。 原因(2)後天性白内障(続発性) 遺伝以外のことが原因で発症する白内障のことです。 例えば、加齢が原因で発症する 「老齢性白内障」 や、糖尿病などの代謝性の病気が原因となる 「代謝性白内障」 、ケガなどで起こる 「外傷性白内障」 、ぶどう膜炎のようなほかの目の病気が原因で発症する 「続発性白内障」 などが、これに当てはまります。 白内障になりやすい犬種とは 遺伝的に白内障にかかりやすい犬種もいます。以下のような犬種は白内障にかかりやすいとされているので、該当する犬種を飼っている場合は、愛犬の様子をよくチェックしておくといいでしょう。 トイ・プードル 柴 アメリカン・コッカー・スパニエル シー・ズー グレート・デーン ミニチュア・ダックスフンド オーストラリアン・シェパード など 犬の白内障の検査・治療方法とは? 犬の白内障では、どのような検査・治療を行うのでしょうか? どんな検査をするの?